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母音の「い」で見ておきたいアセスメントの視点①@小児歯科で乳児をみている言語聴覚士より
こんにちは言語聴覚士 奥住啓祐です。
先日開催しました口腔研修。見逃し配信でも多くの方に視聴して頂いておりありがとうございます。来月の続編(30日で調整中)までに皆さん視聴し、ぜひ職員同士でアセスメントの練習を行ってください。
記事最後に記載しておりましたミニプレゼントは配布資料になります。条件を満たした方はSNSなどからご連絡ください。
さて、4月が近づいてきて少しずつ暖かくなってきましたね。綺麗なお花が増えて写真を撮るのも楽しい時期です。
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年度末の忙しさと合わせて来年度のお仕事の依頼の話も増えてきました。4月からの新たな役割として、子どもの発達を支援するSTの会の運営委員のお仕事が増えたり、専門学校での担当講義数が増えたり、訪問看護ステーションや歯科医院からの法人研修のご依頼と、また忙しい年度となりそうです。
ちなみに今年度最後の講義は、下記の企画で少しだけお話します。僕の講義内容は口腔機能探求部に参加されている皆さんは知っている内容ばかりになると思いますが、他の素晴らしい先生方の講義で気になるテーマがありましたらご参加ください。
中堅療法士サミットで講義のトップバッターを務める理学療法士のMIITTI先生と、あと産業医の西田先生と一緒に「前処理R」という、Rを使ったデータの前処理の勉強会も去年から企画しておりまして、4月23日に第2回を開催予定です(無料開催)。第1回開催の時は400人以上の方に参加頂き、YouTubeライブもTwitter投稿も大変盛り上がりました。Rを使ったデータ分析に興味のある方はぜひご参加ください。申し込み受付を開始しましたら、またお知らせします。
それでは今回のテーマである「母音の「い」で見ておきたいアセスメントの視点」に入っていきましょう。
母音
2021年の11月~12月にかけて、STマガジンを購読いただいている3人の言語聴覚士さんから
”嗄声になってしまった”
という相談を受けました。病院を受診すると「なるべく話さず安静に」という通常通りの指導をされましたが、不安な気持ちと、何か自分で出来ることはないかという想いでご連絡頂き、それぞれ個別にzoomで助言を行いました。
私自身、炎症と異物という2種類の要因による音声障害を体験し、その時に声の安静の大事さは身に染みて理解できました。少しでも声を出そうとすると本来使わなくても良い様々な筋が活動してしまうからです。仕事の関係でどうしても声を一切使わないというのは難しく、100%安静にすることも出来ないのが事実。ですので、なるべく楽に声を出すよう心掛けながらも、随時、代償的に緊張している筋を自分で緩めるケアをこまめに行っていました。
さて、zoomでのアセスメントと助言の際、皆さんから言われたのが「ここまで時間をかけて母音の評価と練習を行うとは思いませんでした。」「自分の声が出しやすくなり、母音の大事さが分かりました」というメッセージ。
口腔機能探求部では「開口時の舌」について掘り下げて評価の視点をお伝えしていますが、発声や構音を考えると、その次には呼吸機能や母音の評価が待っています。
今回は母音の中でも「い」について評価の視点を1つ共有していきます。なぜこの母音を選んだかというと、歯科・小児歯科医院で子ども達をみている際に「え」と並んでチェックが付きやすい音だからです。
この2つの母音は、一般的に正しいとされている発音の仕方をしている人の方が少ないかもしれないと、私自身考えている母音でもあります。先日のこどもSTの会での講義においても、6割程の方が教科書とは異なる戦略で発音されていました。
それでは「い」について掘り下げていきましょう。
ポイントは口唇と下顎の分離運動
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