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第13回「ミドル・ボス、取材される」
「おはよう」
「おはようござ…え? えぇー!!」
出勤してきたミドル・ボスに、
挨拶を途中で止めてしまうほど驚くあいちゃん。
どうした? 何があった?
「ど、ど、どうしたんですか?」
「ん? 何が?」
「だって、スーツ着てるし、メイクしてるし」
「おかしい?」
「いや、何と言うか、レアすぎて…何事ですか?」
「何事ってほどのことじゃないんだけど、ちょっと取材がね」
「え? 取材ですか?
もしかして、とんでもなく有名人とか、偉い人とかですか?」
「別に、そういうわけじゃ…」
「違うんですか? えぇー、じゃあどうして…?」
心底不思議だ、という表情のあいちゃん。
けっこう失礼な言動だって自覚はあるだろうか?
でもまあ、普段のミドル・ボスって、オブラートに包まず言うなら、
「自宅かよっ!」ってくらいラフな格好でうろちょろしてるからね。
もちろん、すっぴんだし。
だから、気持ちはわかる。わかるんだけど、
もうちょっとオブラートに包もうね、あいちゃん。
「今日はね、ミドル・ボスが取材を受ける側なのよ」
あいちゃんと読者の疑問にサラッと答えてくれたのは、しもむー。
その取材とやらに同席するらしく、
こちらもきっちりとスーツに身を固め、メイクもばっちりである。
取材することには慣れているミドル・ボスも
逆の立場となると、勝手が違うようで、
どうやら緊張しているらしい。
「そうなのよ。それに、写真撮影もあるって言うから
さすがにいつもの格好じゃマズイかなって」
「ですねぇ。でも、別人級すぎて
ミドル・ボスだってわからないんじゃないですか?」
あいちゃーん。オブラート、オブラート!!
…と、今日も今日とて、賑やかな我が編集部なのである。
ちなみに、取材にやってきたライターさんが
ミドル・ボスに負けず劣らずの野球好きでパ・リーグファンという
稀有な人材であったものの、
ミドル・ボスが溺愛するライオンズのライバル、
ホークス推しであることが判明し、
微妙な空気が流れたとか、流れなかったとか。
いろいろな意味で、貴重な取材体験になったというお話。
※この話はあくまでもフィクションですが、
ミドル・ボス…じゃなくて、
弊社社長の古家がリアルに取材を受けた記事が
「PR TIMES」さまのWEBに掲載中です。
そちらもぜひ、ご一読のほどを。
https://prtimes.jp/story/detail/bj4VVeIQZ6x