見出し画像

第12回「編集部で大流行しているもの」

「うーん、困ったわねぇ」

おや、何やらトラブル?
いつもにこやかな編集長、まりりんの顔が曇っている。
いかん…これはまりりんファンに我が編集部がボコられる可能性大!
早急にトラブルを解決せねば!!

と思ったかどうかは別にして、あいちゃんがまりりんに声をかけた。

「何か、トラブルですか?」

「インタビューに同行してくれるカメラマンさんがね、
 急にインフルエンザにかかってしまって」

「あぁ、最近流行っているみたいですよね、インフル」

と、しもむーも参戦。
代わりの人はいないかと、何人かに連絡をしたらしいが、
揃いも揃ってインフル発症中なのだとか。

「それってもしかして、忘年会が原因…だったり?」

恐る恐るあいちゃんが言い出せば、
しもむーがハッとした顔で続く。

「そう言えば、忘年会のときに
 風邪っぽいって言ってた人がいたような…」

ってことは、何ですか?
編集部周りでインフルが猛威を奮っているのは、
うちの忘年会が原因で、ある意味、自業自得って話?

「あれ? でも、だったら編集部内でも
 インフル流行っているはずじゃない?」

たしかに。ごもっともです、しもむーさん。

「ミドル・ボスとひろこさん、お休みですよ?」

とのあいちゃんの言葉に、
どうりで今日は野球ネタが聞こえてこないと思った。
…って、けっこうな割合で流行ってるじゃないですか、編集部でも。

「ちなみに、私と編集長は忘年会出てないですからね」

たしか、あいちゃんは推しのライブに行くからとお休み取ってたし、
まりりんは挨拶回りという名の
おじさま大集合ファンミーティングでしたっけね。

「そうだっけ?
 でも、私は忘年会出てもピンピンしてるけど?」

「しもむーさんの場合、
 年末年始の著者さんとのバトルで怒りまくりだったから、
 インフル菌も死滅しちゃったんじゃないですか」

え、しもむーが怖くて?

「怒りで体温上がりそうじゃないですか。
 38℃以上になると、菌が死ぬって言うし」

あ、そっち?
とりあえず、鬼神モードのしもむーは最強ってことでいいですか?

その後、
まりりんを悩ませていた、代理カメラマンも無事に見つかり、
ミドル・ボスやひろこさんも職場に復帰して
インフル騒動も一段落…したかと思ったら、
入れ替わりでしもむーがインフルに罹患したらしい。
これって、鬼のかく乱?

※このショートストーリーは、フィクションです。
 似たような編集部とか、人物とかが出ていても、
 あくまでも、本当に、フィクションなんです!!

いいなと思ったら応援しよう!