2023/06のヒットソング
2023年6月に聞いた中でグッと来た曲集です。
それぞれの曲やアーティストについて備忘としての情報や簡単な感想を添えていきたいと思います。
どれもオススメな曲ばかりなのでぜひとも一聴してみて下さい。
※今回のプレイリストの中から数曲紹介をしているspotifyのポッドキャストです!
こちらもぜひ!
1.家主 / きかいにおまかせ
日本のロックバンド家主の今月リリースの最新シングル。
ポッドキャストでも語りましたが高校時代に音楽の趣味が近いクラスメートに出会い
俺たちでバンドやろうぜ!!
っていうあの爆発するようなエネルギーが具現化したような、音楽マンガの主人公のようなバンド家主。
その新曲も最高のパワーポップな一曲でした。大ファンです。
2.Geese / Cowboy Nudes
ニューヨークブルックリンのロックバンドGeeseの今月リリースの最新作3D Countryより。
個人的にはまるでTodd RungrenとDr.Johnの共作アルバムのような、スワンピーで捻くれていてカラフルな最高のアルバムでした。
先行曲ですがやっぱりチキチキチャーが忘れられないこの曲が一番好きでした。
3.Pulgas / Work Harder Not Smarter
フィラデルフィアのアヴァンギャルドグループPulgasの5月リリースの最新作The Book of Pulgasより。
The Pop GroupやJohn Zorn並みのカオティックさを誇るパーカッシブでノーウェイヴなアルバム、メチャクチャかっこよかった1枚です。
中でもこの曲聞くたびに笑みが溢れてしまいます。
好きな動きで踊りましょう。
4.Rahill / Fables(feat.Beck)
ニューヨークのSSW Rahillの5月リリースのデビューアルバムFrowers At Your Feetより。
あれこの曲めっちゃBeckっぽいなと思ったら本当にBeck(が参加の曲)だったという1曲。
完全にOdelayのビート感、ワクワクが止まらなかったです。
アルバムもカラッとしたフォークロックで快作でした!
5.Symphony Orchestra / Know Theyself
カナダのファンク・ポップスデュオSymphony Orchestraの今年5月リリースのデビューアルバムRadiant Musicより。
まごうことなきキラーファンクチューンです。
冒頭1音目からてっぺんに辿り着くシンセ音でブチ上がらざるを得ない。
夏って揺らめくようなミッドなグルーヴが合いますよね‥
6.feeble little horse / Paces
ペンシルベニアのインディーロックバンド feeble little horseの今月リリースの最新作Girl With Fishより。
シンセサイザーのようなキュルキュルしたギターフレーズがかわいすぎる1曲。多彩なエフェクト音を使い分ける色とりどりのガラス玉が入ったおもちゃ箱のような最高の1曲、そして1枚でした。
7.Pynch / 2009
UKロンドンのオルタナバンドPynchの4月リリースのデビューアルバムHowling At a Concrete Moonより。
というか最近のバンドって
これホントにデビューアルバム?
というような作品ばかりなんですよね。
これもその内の一枚で、ニューウェーブ、シンセポップ感を漂わせた懐かしさ満点のシンセサイザーに軽快ながらふくよかな響きのギターが抜群のギターロックアルバムです。
特にこの曲とかニヒルな歌い口がにくい、にくすぎる。
8.Maisie Peters / Run
UKのSSW Maisie Petersの6月リリースのアルバムThe Good Witchより。
前のめりなドラムで曲名通り走り出すような疾走感満点のキラーな1曲。
こういうカッチカチのリズムにジャストで乗せる歌の曲ってほんと無条件で首が前後してしまいます。いつか首を前後させる乗り方限定のDJイベントとか行ってみたい。絶対おもろい。
9.Melody's Echo Chamber / A Slow Dawning of Peace
フランス出身のMelody ProchetによるネオサイケプロジェクトMelody's Echo Chamberの22年4月リリースのアルバムEmotional Eternalより。
こちらもポッドキャストで取り上げた、ギターストロークと幻のようなコーラスがまるで彫刻のような気品を感じます。
こんなに幽玄な曲を作ることができる人は一体頭の中で何が見えているのでしょうか。
10.Kicksie / Sinking In
カナダトロントのSSW Kicksieの4月リリースのアルバムSlouchより。
続けてこちらもポッドキャストで取り上げました、改めて聞くとオススメオススメ言うだけで何も喋って無いに等しかったですが00年代中期から盛り上がった俗に言うエモコアではないエモ、イーモゥと呼ばれていたバンドに少しでも思い出がある方は聞いて損は絶対にありません。
やっぱりこういうのが好きでいいんだと思います。
11.Kaho Matsui / Wife
ポートランド在住のエレクトロニカアーティストKaho Matsui(松井 夏帆)の6月リリースのアルバムin love!より。
光の中に包まれるような高周波な音に包み込まれる、非現実な空間に連れて行ってくれる恍惚という言葉が相応しい1曲です。
今年に入って知った方なのですが凄いペースでグッと来る曲を作り続けられていて感謝しかありません。
今後の曲の発表も楽しみです。
12.Hand Habits / The Bust of Nefertiti
ロサンゼルスのMeg DuffyのソロプロジェクトHand Habitsの6月リリースのEP Sugar the Bruiseより。
EPの最後を飾る緩やかなエレクトロニカハウスチューン。
予想外なほど4つ打ちがしっくりきて、クラブで爆音で流す方が絶対いるはず。
その場にぜひ居合わせたいと願うばかりです。
13.Yours Are The Only Ears / Horses
ニューヨークのSSW Susannah CutlerのソロプロジェクトYours Are The Only Earsの3月リリースの最新作We Know the Skyより。
アコースティックギターと子守唄のような歌声で大袈裟なほど大きな無償の優しさに包まれる、あまりにも無垢な1曲でした。
やっぱり幾つになっても拭いきれない子供心の頭を撫でてくれるような気持ちになります。
14.Stephanie Poetri / Honeymoon
インドネシアのSSW Stephanie Poetriの22年3月リリースのEP oh to be in loveより。
つまびかれるアコギと小鳥の囀りのような音、そしてサビのグルーヴィなリズムに心を奪われた曲です。
逃避行することをハネムーンと呼ぶ、その切迫したような慕情が見事に表されていると思います。
15.Melis / Run Away
ノルウェーのシンガーMelisの22年5月リリースのアルバムI Still Write Songs About Youより。
この曲も哀愁の漂うギターと思いを吐露するように、追い縋るような歌声の切なさにやられた曲でした。
アルバムも全体的に刺激的なトラックで構成されていて完成度が無茶苦茶高く、ぜひ多くの人に聞いて触れてほしい1枚です。
16.RAYHAN NOOR / Sudan Berbeda
ジャカルタのSSW RAYHAN NOORの6月リリースの最新作Menjelang Tiga Puluhより。
個人的にちょくちょくチェックをしていたアーティスト、フルアルバムも国を隔てない確かなポップセンスに裏付けされた素晴らしい1枚でした。特にこの曲がやばい。
一部の隙もない極甘のシティポップ名曲だと思います。
17.Elisa Tokeshi / Beibi
ペルーのSSW Elisa Tokeshiの4月リリースのアルバムHypersensibleより。
ポッドキャストで紹介した第4弾、RAYHAN NOORと共にこの曲もヤバみが際立っていました。
ブリブリとしたベースラインだったり音やフレージングのセンスのよさだったり…
世界各国で素晴らしい音楽は今も作られていることを思うと、勝手に世界の雄大さと人間の営みのかけがえのなさを身に染みてしまいます。
18.具島直子 / Rain
日本のSSW 具島直子の3月リリースのEP Prismより。
90年代を中心にアーバンメロウな作品をリリースされ、活動をしていた具島直子。
僕は5,6年ほど前に初めてmiss.Gを聞いた時に、どこかこもったようなミックスにあまり馴染めずその後積極的に聞くことはありませんでした。
ただ最近改めて聞き直し、改めて歌声のふくよかさ、歌詞の切実さ、楽曲のクオリティの高さを再認識して愛聴していました。
そんな中気づくと新作をリリースしているではありませんか。
内容は当時と全く遜色のないクオリティで、中でもこの曲が一番好きでした。
ひたすら数字を羅列するサビが前衛的な美しさです。
19.Anna St. Louis / Better Days
ロサンゼルスのSSW Anna St. Louisの6月リリースの最新作In The Airより。
スティールギターのフレーズが懐かしい気持ちを思い起こさせる、ただただ極上のカントリーソングです。
もうスティールギターってあるだけで良いと思っちゃうくらいずるいですよね。
いつの日か買って休日の昼下がりにのんびりと弾いてみたりしてみたいなあ。
20.Modern Cosmology / A Time To Blossom
ブラジルで活動するバンドModern Cosmologyの5月リリースのアルバムWhat Will You Grow Now?より。
ポッドキャストで紹介した第5弾。そちらでは言及していませんでしたが、今作はStereolabのLaetitia Sadierが参加をしており、歌は彼女のものです。
こういうナチュラルな反復によるサイケ感覚はStereolabとも近いものがあるなあと思ったりもしていました。
じわじわと鳥肌が立つような感覚を味わえる大好きな1曲です。
21.I'm Kingfisher / Peer Pressure
スウェーデンのTHOMAS DENVER JONSSONによるプロジェクトI'm Kingfisherの3月リリースの最新作Glueより。
Neil YoungやJames Taylorを彷彿とさせる、ちょっと引っ掛かりがある歌声が特徴的なI'm Kingfisherの待望の最新作。コーラスの厚みと管楽器でドラマティックな展開を見せるこの曲が今作で無茶苦茶好きでした。ひたすらに染み入る1曲だと思います。
22.Juni Habel / Little Twirl
ノルウェーのSSW Juni Habelの1月リリースの最新作Carvingsより。
ゆったりと自分のリズムで爪弾かれるアコギのアルペジオと優しい歌声。
いつまでも絶えず鳴らされ続けるであろう人とギターが共鳴した暖かな1枚でした。
それだけで人の心に訴えかける響きは奏でられるんですよね。
一生こういった作品に出会い続けるんだろうし、一生いいなと思い続けながら生きていくんだろうなと思います。
23.John Andrews & The Yawns / I Want To Believe
ニューハンプシャー州のSSW John Andrewのプロジェクト John Andrews & The Yawnsの4月リリースの最新作Love For The Underdogより。
このアルバムも今月すごくよく聞いた1枚でした。
ハンモックに揺られているかのようなマイルドなグルーヴで物凄く心地のいい気持ちにさせてくれます。
寝起きに横になりながらとりあえず流したりしていました。
ラストを飾る今曲はストリングスの抑揚が加わったサビがこれまたじわりと恍惚な気持ちにさせてくれます。
Mac Demarcoが好きな方は絶対お気に入りになる1枚だと思います。
24.Sweet Dreams Nadine / Not Callin' Out
ニューヨークのNadia Hulettを中心に結成されたプロジェクト Sweet Dreams Nadineの4月リリースの最新作Sweet Dreams Nadineより。
ゆったりとしっかりとじんわりと、、、という僕の大好物が詰め込まれたエスニックな雰囲気のある楽器の重なりと口笛を吹くような歌が心地のいい1曲です。
清水靖晃の案山子をメチャクチャ彷彿としたりするけど聞いてたりするのかな…??
以上、24曲のご紹介でした。
無茶苦茶長くなりましたが、何かしら良い出会いにつながれば幸いです!