結局、男なら誰しも田中樹になりたい(SixTONES東京ドーム公演備忘録)
若くして出世する既婚者男性は育児に参加してるフリが上手いです。どうも田です。
4月21日に開催されたSixTONESの「慣声の法則inDOME」東京公演Day.1に参加させて頂きました。グループ史上初めてとなる東京ドームでの単独公演。普段は女性アイドルのオタクなので男性アイドルのライブというのが初めてだったのですが、同じアイドルとはいえ文化がまるで違って面白かったです。アイドルのライブで女子トイレより男子トイレのほうが空いてるという経験が初めてだったので圧倒的な安心感と優越感を抱きながらライブに臨む事が出来ました。(?)
今回は1曲ずつ軽く振り返りながら感想を書きたいなぁと思います。
・「慣声の法則」について
3rdアルバム「声」を引っ提げて行われたツアー「慣声の法則」の追加公演として行なわれたドーム公演。このライブのメインとなる、SixTONES3枚目のアルバム「声」。グループの始まりとこれからへの期待を表した1stアルバム「1ST」、朝昼夜と顔を変える街並みをそれぞれの時系列に合わせた表現と構成を成している2ndアルバム「CITY」と、様々なアプローチで音楽そのものの可能性に挑み、なおかつ楽しんでいるSixTONESが満を持して放つ3rdアルバムは、「音楽」そのものに真っ向から挑むかのような作品となっています。情報解禁前のプロモーションでは公式サイトの視聴用楽曲から「不具合でメンバーのボーカルが消えてしまう」という演出から始まり、日を追う事に少しづつボーカルが復旧し普段たくさん聴いていた曲の新たな側面を見れたり、メンバーの「声」の重要さに注目を集めた状態で復旧作業が完了すると共に3rdアルバム「声」の情報が解禁されるという徹底された試みもあり、とにかく今まで以上に「音楽」を追求しています。その上でデビュー後、コロナ禍の影響を受け失われていた「ファンからの声」が復活するツアーでもあり、そのファンからの声がSixTONESを押し出す原動力となる事などを「慣性の法則」にかけて命名されたこのタイトル。秀逸で大好きです。そんなツアーの追加公演なのですが、ツアーグッズのフォトブックの中で、田中樹のドーム公演に対しての想いの「あくまで通過点だから、ドーム公演は一世一代のデートじゃなくてちょっと高級なレストランでのデート」という言語化が本人のキャラ的にも秀逸すぎてこの先どんなアイドルもこの表現を越せないと思うんですよね。全てのアイドルがこのマインドを持つべき。田中樹の徹底されたアイドル感に堕ちつつあります。
〜余談〜
チケットの話なんですけど、コロナ禍以降主流となった電チケではあるんですが、その時点では入場ゲートのみ記載されていて、入場の際にチケット提示すると座席が書かれた紙チケが発券されるシステム、凄すぎました。転売対策とかなんでしょうけど電チケの便利さにあやかりながらやっぱり思い出を形として残しておきたい古(いにしえ)のオタクなので紙チケに近いものが残るのめちゃくちゃ嬉しかったです。
M1.Overture-voice-
ステージに設置された顔型のモニュメントが開きメンバーが登場し始まるこの曲。アルバムの一曲目でもあり、歌い出しは本人達の「声」のみで構成されたアカペラで、東京ドーム全体に響き渡る純度100%の6人の声は圧倒的でした。声そのものが武器である証明。開幕早々、本人達の声だけでこの大きな会場を一瞬で掌握してドームを自分達のものにした感じがあってめちゃくちゃ良かったです。
M2. Amazing!!!!!!
前の曲が終わりこの曲の座り横一列から始まるフォーメーションにスタンバイした時の「おおっ!このフォーメーションは!!!!」感は異常。高まりしかない。Jr時代の曲であり曲中にも「We Are SixTONES!!!!!!」などグループ名を冠した歌詞が出てくる為ドームの始まりに適しすぎている曲。
M3〜4. NAVIGATOR〜シアター
ドームという新たなステージへ導いてくれるという文脈が完璧すぎる。
M4〜5. Waves Crush〜IN THE STORM
ノンストップで繰り広げられるSixTONESの代名詞ともいえる攻撃的な側面を魅せた流れ。後述するコール問題にも通ずるものがあるのですが「Waves Crush」はもっと声出し統一したかった感がありました。サビの「Break Down!」「Hands Up!」「Standup!」は声出したら絶対楽しくないですか????
M6. Boom-Pow-Wow!
アルバム「声」リード曲。MVのコンセプトも「ファンからの歓声」をモチーフに作られていたのでもっと声聞こえるもんだと思ってたんですけもこれも全然コール的なのが無かったのでここら辺で「男性アイドルと女性アイドルの文化の違い」をなんとなく感じました。「キャー!!!!」みたいなのはあるんですけど曲中の明らかに歌唱と一緒に叫べるパートとかも声出しなくてなるほどな〜と思いました。でも好きだ!サングラスかけれたので文句は無いです。(?)
M7. Risky
エロいです。
SixTONESのいい所って、すぐ振り付けで腰振るし歌詞がエロい事歌ってる曲ばっかりなんですけど、本人達の持つオーラやビジュアルの良さ、そして表現力も相まってそういう色気を全面に出す時に下品さが強くならないんですよね。これは簡単そうに見えてなかなか難しい所だと思うのでSixTONESの強みですよね〜〜。
M8. Dance ALL Night
今回のライブの中で不意を突かれたというかおぉその曲で来るか〜みたいなやつでした。
M9〜M10. OPA!!〜ふたり
「OPA!!」は本音を言えば「Dance ALL Night」挟まずに直で「Risky」から繋げて欲しかった感はあるんですけどめちゃくちゃ良かったです。からの「ふたり」への落差。SixTONESやっぱめちゃくちゃ歌うめぇじゃんになりました。
M11〜M12. オンガク-声ver.-〜人人人
めちゃくちゃいい流れでした。通常の「オンガク」は6人の絆のメタ曲にも聴こえるし、ファンとメンバーの事を歌った曲にも感じるのですが「声ver.」は「6人の中の絆」の要素をより中心に置いたパートが追加されており、そこから「人人人」に繋げる文脈が綺麗すぎました。「人人人」(読み:ひとひとひと)という目を引くタイトル。一番の由来は「緊張したら手のひらに人という字を3回書いて飲み込むと緊張が和らぐ」という古くからの言い伝えを元にしていると思うのですが、「人」という字は2人の人が支え合って成り立っているという所から「人」×3=6でSixTONES6人そのものを表していたり、ライブに欠かせない要素として、演者、スタッフ、ファンの3種類の「人」を表現していると思います。この「人人人」で描かれるのは演者にしか感じられないステージ前の高揚感と緊張、そして覚悟です。その生々しい模様をリリックに変換し、「作品」としてこの世に送り出す。それをジャニーズのグループがやってしまうという凄みもあるのですが、そう言うと「ジャニーズ」というハンデが乗っかってるからすごいと聞こえてしまうかもしれないですが全くそういう事ではないです。美しさとグロテスクさが共存しているメタ曲の最高傑作だと思うので全アイドルオタクが聴くべき1曲だと思います。
M13. Drive
最新シングル「ABARERO」のカップリング曲。会場に改造Jeepが登場し、髙地優吾が運転手となり5人を乗せ会場を1周しながらパフォーマンス。CO2ボンボン噴射するし、途中にミニスタントみたいなのあるし、運転しながら歌う髙地優吾がドヤ顔するしでめちゃくちゃ良かったです。超素敵ドライブデートをスタイリッシュに描いた曲なんですけど、それをライブだとマッドマックス解釈に昇華させちゃうteamSixTONES、最高だな?!になりました。なるべくネタバレを遮断して過ごしていたのですが偶然この曲だけは車が出てきてパフォーマンスすると少しSNSで見かけてしまったので知っていたのですがあくまで車型のトロッコだろうと思っていたらマジの改造Jeep出てきてめちゃくちゃ笑いました。多分この文を読んで想像する4倍はマッドマックスでした。この後画像載せるのでなんとなく想像しといてください。
M14. ABARERO
特殊イントロから始まった最新シングル曲「ABARERO」。久しぶりのノンタイアップ曲であり、SixTONESがずっと持っている攻撃性を全面に出した努力値AS全振りこだわりハチマキ楽曲。東京ドームブチ壊すぐらいの勢いを感じましたね〜、マジで強すぎる曲。ここでももっとファンは声出していいだろ!!!!!!!と思いました。しゃーない。もっとブチ上がるもんだと思ってたよ!この曲は!フルサイズ音源だと入っているイントロの「CLAP!!×4」やサビ中の「oh oh oh Hands Up!!」なんかはファンとメンバーで声を合わせる為に設けたパートといっても過言では無いと思ってたのでちょっと残念でした。特にこの曲はドーム公演に照準を合わせて放った曲だと思うのでツアーのタイトル的にももっと声出したら絶対楽しいのにな〜と思いました。
MC
よく喋るグループSixTONES。15分経過したあたりから「あれ?ここロフトプラスワンだっけか?」と錯覚するぐらいのトークをしてました。今回に限ってはこの喋りすぎ問題がカウンターになっていたんですけどね。
YOSHIKI降臨
MC途中、突然暗転した会場。そしてメインステージのド真ん中から「ENDLESS RAIN」の音色と共に下からせり上ってくるピアノを弾く1人の姿。XJAPANのYOSHIKI氏降臨です。SixTONESのデビュー曲を創ってくれた本人のYOSHIKI氏。以前SixTONESのラジオに出演した際に「SixTONESが東京ドームに立った日には来る」と約束していたYOSHIKI氏は本当にこの為だけに日本に帰国して頂いたらしいです。すげぇよ〜。しかも双方の事務所でスケジュールを調整していた中で最終的にメンバーのジェシー(人脈恐ろしすぎ男)がYOSHIKI氏に直電して来る事が決まったそうです。すげぇよ〜。即興の「紅」に合わせて抜群の歌唱力で歌う京本大我、改めて歌唱力のえげつなさに気づいた瞬間でした。
M15 Imitation Rain (YOSHIKI氏コラボ)
そしてYOSHIKI氏が手がけたデビュー曲「Imitation Rain」を本人のピアノ、そしてドラムの演奏とコラボし披露。特にドラムはドーム規模なのにライブハウスで聴くドラムの音色と同じぐらいの圧と迫力を感じてYOSHIKI氏の凄さを身をもって感じました。すごく贅沢。日本が世界に誇るアーティストの演奏と渡り合えるパフォーマンスを出来るまでに成長したSixTONESがハッキリと分かった為、「ドームにふさわしいアーティストになったんだな」と一番強く感じた瞬間でした。
M16〜M18 愛という名のベール〜STAMP IT〜Cat Call
ドスケベブロック。
ジェシーと松村北斗のユニット曲「愛という名のベール」の演出で使った羽をそのまま「STAMP IT」に流用したのがめちゃくちゃ良くて。流用というか、「愛という名の〜」のラスサビで舞わせた羽が全て落ち切る前に「STAMP IT」を始めた為、まだ落ちきらずただ勢いを失くしつつある羽が舞う中歌唱したのがめちゃくちゃ解釈一致でした。「STAMP IT」で羽を舞わせるだけだと表現出来ない危うさや儚さ、脆さが表現されていてすごく良かったです。「Cat Call」の猫の目を模した照明めちゃくちゃ良い。あと振り付けえちすぎ。SixTONESすぐ腰を振るんですけど(語弊)、その度に黄色い歓声が飛ぶのも面白かったです。
M19. Mr.ズドン
会場が暗転したまま点かなくなるというアクシデントを装ったまま、暗闇に浮かび上がる「Mr.ズドン」という文字。ジェシーの持ちネタ「ズドン!」をテーマに制作されたこの曲は盛り上がりやすさを全面に押し出した曲。ここで今までどんな曲でもコールをしてこなかった会場が脅威的な一体感を見せて、すごくビクビクしてました。「はい!Mr.ZUDON先生!」の瞬間の一体感怖すぎ(褒めてます)。それ出来るんなら他の曲でもそれぐらいコール出来るとこはしようや…になりました。
M20. ラ・ラ・ラ・ラブストーリー
アラサー2人によるミュージカル風ポップソング。これが許されるアラサーはこの2人だけです。可愛すぎる。
M21〜M28. S.I.X.〜Bella〜Special Order〜フィギュア〜Telephone〜RAM-PAM-PAM〜WHIP THAT〜Outrageous
増えすぎたキラーチューン達をどう消化するかの解決策がメドレーにしてノンストップで披露。こうなるとメドレーというか「6人とファンの音楽で真正面からやりあうタイマン」とも思える様なラッシュで、声を武器にした彼らを、こちらも歓声で応戦する。そんな様なブロックでした。「フィギュア」は田中樹のラップパートだけだとはいえ、そこからの「Telephone」への繋ぎが抜群に良かったです。「Outrageous」は振り付けも曲自体も表情も良くてここからのSixTONESのライブでの代名詞になるべき曲だな〜と思いました。「S.I.X.」や「WHIP THAT」といった今までのキラーチューン群とはまた違った鋭利さのある曲でした。SixTONESのキラーチューンは研ぎに研がれているライブver.を観てしまうと音源が圧倒的に物足りなくなってしまうんですよね〜。
M29. Again
本編ラスト。田中樹の歌声が一番モテる男の歌唱力してて大好きなんですけど、「願いがひとつ叶うのなら」のとこが生だと凄くいいです。というかやっぱり歌が上手いこの6人は。
M30. PARTY PEOPLE
アンコール。本編終了してメンバーが捌けた2秒後くらいにファンの「アンコール!」が始まったんですけど、それが余韻もクソも無くて嫌だな〜って思ってたらそっから1分くらいで即メンバー出てきて笑いました。本編の転換より早くてアンコール感が無かったんですけど、多分YOSHIKI氏の流れの分普段よりMCが長めになり会場の使用時間が迫ってたんだろうな〜と。
M31. Good Luck!
振りコピ曲2連チャン。シンプルに楽しいです。でも振りコピという文化もあまり無さそうだったんで肩身が狭い!!!
M32. この星のHIKARI
SixTONESとして初めて手にしたオリジナル楽曲。ドームでやるべき楽曲だったし、この次の曲も流れとして大正解すぎました。
M33. 彗星の空
最新シングルのカップリング。ラブライブ決勝曲。「この星のHIKARI」の続編と言っても過言ではないのですが、ワードの散りばめ方が完全にラブライブのそれで、
という歌詞は「ドラマの為に集められて活動してたものの、その後急に離ればなれになりそれぞれが個人で活動していた中で、メンバーが直談判し、再び6人で集まりグループとして活動出来るようになった」という経緯をから来ているものだし、
という歌詞は、先述したグループが生まれた経緯を踏まえつつ、「この星のHIKARI」というワードも紛れ込ませているんですよね。今までの事を歌いながらさらにこの先の未来も共に進もうという決意に満ち溢れた曲で、この初のドーム公演に合わせて生まれた楽曲なんだろうな、と。曲中にジェシーが涙で歌えなくなる場面なんかもあり、それを見るメンバーの視線もすごく優しさに満ち溢れてて、わちゃわちゃしてて、「この6人が集まったのは必然だったんだろうな」と強く思いました。というかこのグループが結成される経緯、もろラブライブで「現実にこんな事があっていいのか?!」となりますよね。この話はまた別の時に書きたい〜。
初めてのジャニーズライブで終始肩身が狭かったんだすが、舞台装置や火薬の量なんかは今までどんなアーティストのライブでも見た事ない規模だったし、ライブというよりエンターテインメントそのものの概念に近いものなんだなぁと思いました。それと同時に「多分SixTONES以外のジャニーズのライブは肌に合わなそうだな〜」と思いました。もちろんSixTONESが好きだからというのもあるんですけど単純に文化が合わなそうというか。SixTONESはジャニーズの中でもバンド寄りというか、アイドル全開!みたいなライブをする訳ではないのでそう思いました。SixTONESのライブはこの先も縁があれば行きたいですけどね。でももっと声出し統一したら楽しいのに!!と思うところもあって特に「ABARERO」と「Waves Crush」はそれを強く感じました。別にMIXを打ちたい!とか言ってる訳じゃないしもちろんメンバーの歌を聞きに来てるのは大前提なのですが。
アルバム「声」で描いた「6人である事の意味」をそのまま「ライブ」という形に落とし込んだ様なライブで、今までの軌跡、そしてこれからへの展望を詰め込みつつグループとしての色を全面に押し出したまさしく「この6人にしか出来ないドームライブ」でした。関係者席に仕事で関わったたくさんの人たちが来てくれていたり、YOSHIKI氏が約束を守る為に帰国してくれたりと関わったたくさんの人に愛されるというのもこのグループの特色だなぁと思いました。ファンを楽しませるとかいいパフォーマンスを魅せるとか、そういうのの以前に第一に「本人達が楽しむ」というのがある事が伝わってきて、だからこそ生まれるこのパフォーマンスのクオリティの高さなんだろうなぁと思わされました。めちゃくちゃ楽しかったです。周りのオタクにペンライトで殴られずに帰って来れて良かった。
P.S.
「メンズ〜!」という煽りに対して普段からオタクをしている者のプライドにかけてしっかり声出せたのは良かったです。あそこで日和るヤツはオタクじゃねぇ。でも男性ファンも思ったより多めに感じました。このグループはジャニーズの中でも断トツに男ウケ良さそうですもんね〜。
P.S.
Aqours以来の東京ドームだったのですが、やっぱり久しぶりに実際の会場を見ると「あぁ、12人でこの会場に立つのを見たいなぁ」と改めて思いました。火柱の量もえげつなかったので、「ドームでこの量の火柱を操る永田詩央里ちゃん、観たいなぁ」になりました。火といえば永田詩央里ちゃんですからね。なにかと推しグループの事を考えてしまっていたのでやっぱり自分はノイミーのオタクなんだなぁと思いました。
このnoteで少しでも気になったオタクは曲を聴いて帰ってくださいね。ありがとうございました。
せーの!!!!!!!!
ズドン!!!!!!!!!!!!
Twitterも何卒。