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世界イチ分かりやすいROEの解説!上場企業で出世したけりゃ仕事で「ROE(自己資本比率)」を意識しろ!

あのウォーレンバフェットも、投資をする際に最重要視するという「ROE(自己資本利益率)」。

「重要な指標ということは分かるけれど、結局ROEってどういうことなん?」という方向けに田端式の超絶分かりやすいROEの解説です。

ROEは上場企業で働く人であれば、職種や投資をやっているかどうかに関わらず、必ず理解しておいてほしい概念です。ファイナンスの本を読んだけれどよく分からなかったという人はもちろん、「ROEって何?」という人も必読です!

■この記事を読むと…
✓漠然としていたROE(自己資本利益率)という概念が腹落ちする
✓なぜ経営者や投資家がROEを重視するかが分かる
✓上場企業の決算書や中期経営計画を読むのが楽しくなる
✓ROEを意識した行動をとれるようになり出世が近づくかも

※この記事は、田端信太郎のYoutubeチャンネルで公開した動画「超絶わかる!ROEの解説です」の内容を、テキスト化してnote用に再編集したものです。

動画派の人はこちらからどうぞ ↓ ↓




出世したいビジネスパーソンは「ROE(自己資本利益率)」をちゃんと理解しろ

「今のROEは3%ですが、5年後にはこれを8%にします」―。今どきの上場企業が必ずと言っていいほど掲げてる指標が「ROE(自己資本利益率)」です。

上場企業でありながら、中期経営計画でROEの目標を出していないとしたら、その会社はかなり時流から乗り遅れてるか、あるいはあまりに時価総額が小さくてまともな機関投資家が寄り付かない銘柄ではないでしょうか。

ROEの重要性が分からないようなレベルの投資家しか寄り付かないような、平たく言えばポンコツな場末のクソ株です。

投資の神様と言われるウォーレン・バフェットも「投資において最重要視する指標を1つだけ挙げるとするならばROE」だと言っているくらい極めて重要な指標です。

ROEが重要なのは経営者や投資家だけではありません。もしあなたが上場企業に勤めているならば、開発でも営業でもエンジニアでも…職種に関わらず「自分は会社のROE向上のために何ができるだろう?」と考えて行動できる人はめちゃくちゃ出世すると思います。

そもそも、ROEとは何なのか?

それだけ大切な指標となるROEですが、結局どういうことなのかよく分からない」ままつまづいている人がものすごく多いです。

ROE(自己資本利益率)とは、Return on Equityの略称です。

Return:利益
Equity:株主資本

株主から得た資金を元手に、どれだけの利益を上げたのかを示す指標です。

こういうアルファベット3文字のワードはビジネスによく出てきますが、ファイナンスの教科書を読んで概念だけ理解しようと思っても難しく、ほんとの人が途中で挫折してしまします。

ROEも本来は財務会計のPL(損益計算書)やBS(貸借対照表)を分かった上で勉強するものですが、ここでは「ROEって結局どういうことなの?」という肝の部分が分かりやすいように、架空の会社の経営を、かなり単純化して解説していきます。

中山レンタカー株式会社のROEは何%?

「中山君、レンタカー会社でもはじめて起業したらいいじゃん」。

ある日、田端が500万円を出資して中山君が「中山レンタカー株式会社」をはじめることになりました。

田端が出資した500万円を資本金として、さらに政策金融効果から500万円の融資を受けました。そして合計1,000万円の下で、1台200万円のレンタカーを5台購入しました。

このとき、BS(貸借対照表)は下図のようになります。

※分かりやすさ重視で簡略化しています。

さて1年後、中山レンタカー株式会社では1,000万円を売り上げ、経費などを引いて、50万円の利益がでました。

株主である田端としては「500万円を出して、1年後に50万円戻ってきた」ことになります。

つまり

1年後のROE
= 50万円(利益) / 500万円(資本) = 10%

となります。

さて、ROEの話が奥深いのはここからです。

【パターン①】儲けた50万円で借金を返したらどうなる?

1年間で出た50万円の利益。もちろんこれを配当しても良いのですが、借金を返すという選択肢もあります。毎年50万円の利益を出し続けたと仮定して、それを借金の返済に充てれば、10年で負債がゼロになります。

すると、起業当時は500万円だった株主資本が1,000万円になります。

株主資本1,000万円で利益が50万円の場合のROE
= 50万円 / 1,000万円 = 5%

すると、当初は10%あったROEが5%にまで下がってしまいました。

中山レンタカー株式会社としては10年間ずっと黒字で、毎年50万円の利益を出してきました。ところが、黒字を有効活用しないと、黒字分だけ株主資本が増えていくため、同じ利益額でもROEが下がってしまうんです。

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