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さてUSキャンピングカー親子旅、総額は幾らかかった?〜「知る悲しみ」を乗り越えて、世界を見よう。
愛とは、お互いを見つめ合うことではなく、ともに同じ方向を見つめることである 。
まだ飛行機に乗ること自体が危険な冒険だった時代に、エアメール輸送のためのパイロットになり、欧州-南米間の航路開拓に命を賭け、最後はナチス・ドイツと闘う自由フランス空軍の一員として、作戦途中で行方不明になったサン=テグジュペリの名言だ。
3週間をかけてアメリカを息子2人と巡る旅の間、私の頭の中に、この名言が、何度も浮かんできた。(サン=テグジュペリは、「星の王子さま」の著者だと言えば、より多くの皆さんに分かってもらえるだろうか。)
なぜ、そんな言葉を思い返したかというと、この22日間、7000kmに渡る長いUSドライブの間、スマホに飽きた息子たちが、代わる代わる助手席にやってきたからだ。
クルマのフロントガラスには刻一刻とと変わっていく、アメリカの大自然が映し出され、僕と彼らは、横に並んで、それを眺め、その印象について話し合った。
46年間、生きてきた私にとっても、この世に生まれて10年ほどの息子たち2人にとっても、初めて見る景色だ。お互いが生まれて初めて見る景色なのだから、そこに上下関係はなく、その印象は対等だ。おかげでフロントガラスという映画館のスクリーンに映る風景をきっかけにして、家の中では出来ないような、とても大事なことを話せたと思う。
男同士が向き合って話し、対峙するのは、敵か、もしくは敵とも味方とも、未だ分からない交渉相手だ。
今ならフォートナイト、昔ならファミスタをやりながら、小学生の男子が親友に転校を告げるシーンを想像しよう。対等な男同士は、向き合って話さない。大事なことは、並んで話すのだ。そして、対等な男同士の最高の意思疎通に、それほど多くの言葉は要らない。
私の、この長い旅のお共は、中1の長男であり、小2の次男であった。
中1である13歳の長男は、昔で言えば、元服をして大人の仲間入りをフルメンバーとして果たし、初陣を迎えて、男子としての強さを示すことが期待されだす年齢に差し掛かっている。
7歳の小2次男は、「男女7歳にして席を同じくせず」という言葉の通り、そろそろ幼児からフルスペックの男子候補である少年へという準備を始める年齢だ。
正直、こうやって連れ回すことが、彼らにとってどういう意味があるんだろうか?父親のワガママなのではないか?と思ったことがないといえば、嘘になる。
さらに、私が連れて行った先で、息子たち2人の見た絶景が、素晴らしければ素晴らしいほど「どうだ?見たか?」という父親としての誇らしさと、この迷惑な経験のせいで、これから彼らの人生、旅先で見る風景が、色あせた、つまらないものに思えてしまうのではないだろうか?という不安が、五分五分に入り混じった。
映画ボトルドリームの主人公の父が、ブドウ畑で言ったように、雨水や肥料が多すぎることは、良いブドウを育て、最高のワインを作るうえでは有害だ。
与えすぎることは、奪うことでもある。
それでも、しかし、開高健はこう言っている。
本にせよ、スーツにせよ、シガーにせよ、酒にせよ、
別に知らなくても生きてはいける。
でも知ってしまえば、それなしの人生など耐え難くなる。
一旦知ってしまえば、知らなかった時には戻れない。
つまり知識や経験は人生に悲しみも もたらす。
より多くを、より良きものを、よりスリリングなことを
知ってしまったがために、当たり前の日常に感動できなくなる。
それでも、知らない平穏よりも、知る悲しみのある人生の方が高級だ。
全てがネット越しにデジタルで済むのではないか、と思われかけたコロナ明けの今だからこそ、父としての私は、この7000kmの旅で唯一の運転手でもある私が、ギックリ腰になるほど長時間のドライブに耐えてでも、「現地・現物・現場」を見ることに価値があるのだと、息子たちに伝えたかった。
たとえ、それが「知るの悲しみ」を含んでいたとしても・・・。
人生は短く、世界は広い。
少年よ、世界を見よう。
まずは目で見る。そして、その後は、心を使え!
「心で見なければ、ものごとはよく見えないってこと。
本当に大切なことは目に見えないんだよ。」
彼らには、僕が知った「悲しみ」の先にまで辿り着いてもらえたら、父として、こんなに嬉しいことはない。
さて、今日の小ネタは、急に現実的な話になりますが、このキャンピングカー旅にトータルで幾ら費用がかかったのか?おカネの話です。
この旅を始めてから、色んな人から「ぶっちゃけ実際、幾らぐらいかかってます?」とよく聞かれた質問なので、それをココにまとめて公開します。
少しは旅費を取り返したいという浅ましさをご容赦頂きたいw
田端さんみたいな旅を子供としてみたいなぁ〜と、漠然と思ってこの、旅日記を読んでくれていた、そこのアナタ!具体的に必要な金額を知る、ということは実現に向けて踏み出す最初の一歩ですよ!
で、結局、幾らかかったん?でも、お高いんでしょう??
さて、ざっくりとクレカの明細を下に集計した結果をお知らせします!
22日間、父と息子3名の7000kmのアメリカ旅行にかかった費用は・・・
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