第二十四章 本棚に並ぶ不穏な本 〜違いますこれは資料であり知的好奇心を満たすものでしかありません〜
突然私が死んでしまったとして!
しかも、それが不審死であったとして!
そんな妄想をした時。私は身の回りを綺麗にしておかねばならないという結論にいつも至る。死んだ後に家族や捜査員に見られて恥ずかしい物やドン引かれるようなを残したくはない……。
書きかけのシナリオのメモ書きや、ボイスデータ、押し入れにぶち込んだ同人誌、ハード(当社比)なBL漫画……。気持ちとは裏腹に、遺して死ぬにはあまりに危険なものが私の周りにはこっそりととっちらかっている。
「他人の趣味嗜好を勝手に覗き見るのは大罪だぞ!」と声を大にして言いたいが、きっと死人に口なしだ。
さて、如何したものか……とパソコン後ろの本棚を見て私は半眼になる。不穏な本が並ぶ我が本棚……。
悩みでも有るのかと聞かれそうなラインナップだが、人間生きてりゃ悩みぐらいあるだろう!健全な人間だからこそ、理性に押さえ付けられた殺意だってある!ましてや短気で俺様な性格の自分だ。不穏な感情は他人より多かろうと思う。流石にここに並ぶ本を実践に用いるつもりはないが……。
こういった本は私にとっては資料でしかなく実践書ではない。
しかし死人に口なし。死して言い訳も出来なくなった私の本棚からこの本が見つかったとして……果たしてこれらは生前の私をマトモな人間たらしめてくれるだろうか……甚だ疑問だ……。エロ本より幾らかヤバいとすら思う。
かといって、棄てる気はない。そもそも本を棄てる、売るという行為を私はしない。(お陰で紙媒体の本が増えていくよ!)
というか、この手の本は手放すとなかなか手に入らないのも分かっているので何がなんでも手放したくはない……。
如何したものだろうか……。
そろそろ子供たちも読める文字、漢字が増えてくる頃。本日の私のグーグル検索履歴は隠し本棚で埋まってしまった。
隠し本棚の作り方に明るい方がいたら是非ご教授願いたいものだ。
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