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最終章  終の頁

 始まりがあれば終わりがある。
 それが世の理というものだ。
 終わる理由が何であれ、始まれば終わる。
 命が尽きるのと何も変わらない。
 生まれた瞬間から識っていた筈だ。
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2023年12月3日 リアクエ 完結


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 この半年を振り返る。
 毎週日曜筆にだらだらと書き綴った文字。
 そこはかとなく書き綴った取り留めのない言葉。
 そこには薄っぺらくも思い出たるものがある。
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 さて、問いたい。
 半年前の私と今日の私は同一人物だろうか。

 貴方はYESと答えるだろうか、NOと答えるだろうか。

 半年前の束子という個体と、今日の束子という個体とを並べた時にきっとそれは同一個体ではない。細胞は生まれ変わり見た目だって少しの変化は有るだろう。
 だがどちらも自分は束子だと自認する存在であるということは間違いない。「あなたは誰だ」と問うてみれば、どちらの束子も「束子だ」と答えるだろう。

 さあ、半年前の私と今日の私は同一人物だろうか?

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 私とは何なのだ。
 私を私足らしめるものは、私自身か。
 それとも他者なのか。
 何もない箱に独り閉じ込めた私は私で在り得るのか?
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 そもそも。
 束子など存在し得ないのかもしれない。
 寧ろ何故存在すると断言し得るのか。

 水槽に浮かぶ脳が見ている夢でないと貴方は否定し得るか。

 半年間の思い出は本物か?
 貴方は世界が5分前に始まったのではないと否定し得るか?
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 リアクエは終わる。
 現実は続く。終わりに向けて。

 最後に貴方の思考を揺さぶれたのなら、幸い。


2023/12/03 
38℃の熱に魘されながら冒険の書を閉じる。
 

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