北の国から  2023  まだ左をカリアゲてなかったあの日のオレ

前回の話の続きからいきましょ


岐阜での最後のブッキング終えて早朝東京に向かって
そこから北海道に向かう。

今考えてもとんだ冒険野郎やなw
今のオレなら狂ってんのかっ!仕事どうすんねん!っていうわ笑
でもねこれが若さというもんです笑

その時やから躊躇せず行けたし、
若いコがこれを読んでるとしたら、オレは声を大にして言いたい

その時思ったら飛び込むこと。

お前が思ってるよりも時間が進むのは早いぞってこと。

あとは…北海道の寒さなめんなw


何があるわけじゃないし、結果何かが変わったわけでもない。
でもおれの人生の中でも強く記憶に残る経験やった。

でもその前にオレが仕事辞めた時のエピソードを


いうてオレも仕事してきたし、いうて大人やから
仕事のこととか考えたら普通はやめる一ヶ月前ぐらいに
いうのが社会人の基本。ってことぐらいは心得てる。

ただなんか言いづらいなぁと思ってたら時が経って
結局土壇場で言うことになったんやけど。

まあキレられるわなぁ

でも「バイブスでなんとかなるやろっ」というなんの説得力もない
レゲエやってるヤツ特有のアカンやつw意気込みで挑む

バイブスって言葉はこういう時は実に都合エエな笑


「ガチャ」部屋の扉を開ける。

オレ「すんませんちょっと話が…あって」と神妙なバイブスで攻めるw

社長「なんや?どうした?」

オレ「あのー…都合があって…そのー…仕事を…やめさせていただき…」

社長「うん エエよ。」

オレ「えっ??????」

あれ?思ってたんとちゃうな…


心の声「……なんか知らんけど簡単にやめれた〜笑」

「でも社長の返答があまりにも軽い!天下一品のあっさりぐらい軽い。
社長の説教に対してバイブスを装備して挑んでただけにあっけない。
逆に怖いっ!でも………ラッキー!」

社長「まあ頑張れよ!北海道で!」

オレ「……えっ?」

心の声「なんで知ってんねんっ!怖いよぅ!いよいよ怖いよぅ!
それにずっと北海道に移住するみたいな感じになってるっ!怖いよぅー」

オレ「な、なんで知ってはるんですか?」

社長「◯◯(仕事一緒にやってたヤツ)から聞いたんや。
   お前がいつ言うてくるか思っててな。おつかれやな。」


次の社長のワードでさらに怖くなるw


社長「富良野いってもがんばってな!」

ん?富良野??なんかまた知らんワードでてきた笑



まあどうせやめるし、ここで「なんの話ですか?」ってワードだすと
めんどくさくなるな…。

そして満面の笑みで


オレ「はいっ!富良野でがんばります!」

その後、◯◯(一緒に仕事してたヤツね)を問いただす。


コイツがね笑

コイツには軽くは話してたんです。

ちょっくら北の国からしてくるわ。と

普段からホンマかウソかわからんボケするヤツで
社長に「富良野の大自然で農業して暮らすっていうてましたよ」っていう
謎のボケかまして投げっぱなしというサイコパスで笑


とにもかくにもあと腐れなく!?笑
辞めて北海道に行った


札幌に降り立つ。


トントンと駅で落ち合ってアパートに向かう
札幌から2駅の西18丁目駅やったかな。
それだけ記憶が鮮明で今も忘れてない。

アパートは住宅街の中にあって
結果からいうと
オレは半年近く、トントンは1年近くあのアパートにお世話になったw

その間、家具、食器、ふとん等生活に必要なモンを一切買った覚えがないw
あったのは割り箸とトントンがチキンラーメン作って食ってた黄緑色のボウルしか覚えてない笑


でもずっと笑ってた気がする。

途中から寒くなってきて雪がゴリゴリ積もって極寒やのに
地元みたいなノリで半袖短パンでコンビニいって
店員さんに「コイツら狂ってやがる」みたいな目で見られたり
近くのほっかほっか亭の人もクスクス笑ってたんでねw

メシはホンマにうまいです。

もうクソみたいな食生活になるけど。

ちなみにオレは、寿司、ラーメン、スープカレー、ザンギを
ずっとローテーションしてたせいで大阪に帰った時に
久しぶりにみんなに会った時の第一声が


「…….誰?」



でしたから笑 太りすぎて笑
でも若いって素晴らしい!すぐに痩せましたから。
(今はもうムリやw)

札幌の街もよく歩いた。

ある日、トントンと街歩いてたら

後ろから「あの、すいません」と声をかけられる。

ん?と振り返ってみるとイケメンが立ってる。


そしてオレらに、

「あのホストに興味ありますか?
 お兄さん絶対ホストしたほうがいいです!」

と声をかけられる。


オレらに喋りかけてきた。って書き方は正しくないな。

正しくは、


悲しいかなオレだけw


悲しいかなオレだけ誘われてるw


ホストに喋りかけられてる時にふとトントンの顔見たら
なんともいえん顔で空眺めてたな笑

のちホストが立ち去った後に一言、

「…オレにも声かけろや」

ってつぶやいてたわ笑


もうただの旅行記やなw

えっ?音楽のこと?笑

ありますよ。いろんな出会いがあった。
とはいえ、
ここでもトントンの「羊の皮をかぶったコミュニケーションのバケモン」
っぷりが炸裂してたわw

これからアイツのことは

「コミュニケーションゴット」

ってよびます笑
(なんかエミネムのラップゴットみたいやな)

オレが北海道いったら
もうすでにCOWCOWばりに地元の歌い手と肩組んでましたから笑

名前は源-T(ゲンティー)っていう名前で今はもう歌い手やめて
学校の先生してるらしい。

当時、このゲンちゃんに案内されていろんなクラブ遊びにいったり
歌いに行ったりしてた。

ここのシーンをなめてたわけじゃないけど
大阪におったら気にも止めへんこと、気がつかんことがいっぱいあって
その土地ではその土地の必死に音楽してるヤツがおって
それも結構な数の歌い手がおった。

ラバダブがあればマイク奪いにいってリンクするヤツが増えて
それはどこも一緒で。

まだ若かったから遊びに行ったクラブで地元のヤツと騒いで
結果トントンとベロベロなって
どう帰ってきたかわからんこともあったりw

オレはもちろん喋るヤツは限られてたし

普段はアパートにおったけど、

トントン a.k.a コミュニケーションゴットはエグかったです笑
プライベートで遊びにいったりしてましたから笑
「ちょっと昨日知り合ったヤツとあそんできます!」いうてw

もう逆に引くわw
でも思うにアイツは誰よりも好奇心のカタマリなんです。

羨ましいと思う。

その反面しんどそうやな。とも


そうこうして過ごしてるとゲンちゃんが毎週水曜日に
バンドで練習してるからこえへん?って誘ってもらって
そこからレゲエバンドで歌わしてもらったりして
バンドと喋るようになって
5人組の結構しっかり活動してるバンドで

その中の1人が
レゲエに関わってる人なら知ってるかな

GACHA  MEDZ


です。
ジャマイカ在住のレゲエのイケてるトラックメーカー。

当時はまだ無名やったけど
その頃から小さいスタジオでオケ作ったり
ダブ録ったりしてたな。
まさかジャマイカに住んでオケ作るようになるとは
その時は思ってもなかったけど。


それと印象深い出会いがまだあって

ある日、どこのクラブか忘れたけどラバダブ歌ってたら
若いヤツがマイク奪ってきて、
オレに対して急にクラッシュを仕掛けてくるヤツがおって
オレが「えっ?」ってなって
「ケンカしにきてない。オレはアイリーにラバダブしたいだけ」
っていうてその場はラバダブ終わったんやけど、

あとからクラブの外でソイツと話してんけど、


ソイツが若かりし日の



RAM HEAD(ラムヘッド)です笑



LEF-T(レフティー)も隣におったな。
若手の歌い手のクルーがあってそこにおった。
まだ無名の2人やったけど、
ずっと思ってたわ。


「コイツら、ヤバい。ウマいな。」って。
久々に売れる匂いがするヤツに会ったと。


その後すぐラムは大阪に住んだもんで
オレが三重に移り住んだあとにトントンと組んで
イベントして
ラムをよんでたな。

以前、浜松にあるカイカイ君のスタジオからの帰り道に
クルマでザキ君とファルコンと喋ってて
ヤバいと思う歌い手は誰か?って話題で盛り上がったことがある。

2、3人ヤバいと思うヤツの名をだしたけど

その中の1人にオレは


ラムの名前をだした。
うらやましいと思う気持ちが強いかも。
自分にないモンをいくつも持ってる気がする
それと才能や声もそうなんやけど
それにも増してブレずに自分の音楽をずっとしてる。

そんな歌い手がオレはすきだ

北海道で会ってなくてもいずれ会うことになってたやろうけど、
あの頃、あの場所で会ったことが大事な気がする。

ラムもレフティーも今も歌ってる。



いろんなことがあったが、長めの休日にも終わりはくる。

そして…。


帰りはイキって船で帰ることを計画する。
調べたらどうやら京都の舞鶴まで出てる船があって
時間は確か…24時間かかるんやったんちゃうかな?


「まあゆっくり帰るか。」


この時のオレはまだ、このあとに起こる悲劇などを知る由もなく
帰り支度をしてた。


帰る当日、札幌から苫小牧まで移動する。
まだネットなんてモン浸透してなかったから
1人で調べながらフェリー乗り場にたどり着く。

いよいよ船に乗って出港する。




「さよなら北海道。ありがとう北海道。」

と心でつぶやく。

船は動き出した。

アナウンスが流れる。


「この度は◯◯フェリーへのご乗船、誠にありがとうございます。」
「当船は……」

とアナウンスは続く。


確か京都の舞鶴まで24時間やったな。
まあ長いけどこれまでのこと思い返しながら帰るにはエエ。


アナウンスはなおも続いている




「なお…当船の到着地は茨城県大洗港になります。
 時間は36時間を予定しております。」


オレ「へ??????」
こういう時、人間どうなるか知ってます?
3分ぐらいは間違いに気がついてないフリして行動します笑
でもねあくまでも気がついてないフリです笑


そして急に不安が襲ってきますw
アカンアカンアカンアカンアカンってなりますw



ま、ま、まちがったーーーー!
乗る船まちがったーーーーー!



お後がよろしいようで。
                         TABACHI








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