『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』4刷です!
小川たまか『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』、おかげさまで4刷となりました!👏👏👏👏
男女差別、性暴力、痴漢被害などが「ほとんどないこと」とされていることを指摘し、声をあげ続けている小川さんが本書を刊行したのは昨年7月です。刊行1年以上経っても本書に関心を持っていただく方が多いのは、これらの問題が「あること」として認知されてきた、ということでしょうか。これからも著者の訴えを、多くの方にお届けしていきたいと思います。
下記は本書発売時に本が生まれたきっかけを記したものですが、あらためてこちらにあげておきます!
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本書は、性暴力被害、痴漢犯罪、年齢差別、ジェンダー格差、女性蔑視CM、#metoo運動などを取材し、おもにウェブで発信してきたライター・小川たまかさんはじめての著作です。
本が出ることをお知らせしはじめてから、予想以上にたくさんの反響をいただき、このようなテーマへの関心の高さを実感しています。
セクハラ事件、差別発言などが次々とおこり、まさに今出すことができてよかった、と感じます。が、本の企画自体はわりと前から進めていたのでした。小川さんのあとがきに「最初に打診されたのが2016年の5月だった」とあり、そんなに前だっけ!と自分でもおどろきましたが…
小川さんが当時運営されていた会社の問合せフォームから連絡したのでどんな依頼をしたのか手元に残っておらず、はっきり覚えてないのですが、ネットの記事を読んで何かお願いできれば、と思ったのは確かです。
女性のみならず誰でも本当は関心があり、悩みや疑問を持つ人も多いけど、ネットでは炎上したり揶揄されたり、建設的な議論にならないまま放置されているテーマにあえて踏み込み、自分の足で取材し、背景を調べ、その根底にあるものを探る、それをネット上の文脈にものせて、普通の人でも読みやすく書く。そんな人は他にいないな、と思い依頼したのでした。
これまで書いてきたことを加筆修正したり、本に入れたいことをブログに書き進めていく、ということで原稿を用意してもらうことにして、1年、そして2年…。その間、高橋まつりさんの過労自殺事件があり、伊藤詩織さんの事件があり、#metooがおこり、「まさに今読んでもらいたいですよね」とそのつど連絡していましたっけ。
しかし前述したとおり、同じような事件が絶えることなく、いつでもタイミングがいい、という世の中です。本書がその連鎖に少しでも打撃を与えられれば、「ほとんどない」は、ないんじゃなくてあるんだ、ということを気づいてもらうきっかけになれば、と思います。(宮川)
小川さんのサインです。ほとんどなくない!
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