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「ひとり雑誌のつくり方#1」質問に答えます

9月22日に開催した「ひとり雑誌のつくり方・実践編 第1回」お越しのみなさん、ありがとうございました!

『生活考察』辻本力・『仕事文脈』宮川真紀が、企画から編集制作、発行までを語る連続講座、第1回は11月発行のそれぞれの雑誌の内容や進行状況、その後全員で企画を出してのプチ編集会議、とても盛り上がりましたよ。

さらにアンケート用紙にご意見、質問をいただき、いつもならその場でお答えしているんですが今回時間がなく、せっかくなのでこの場で回答します!第2回、3回に行ってみようかなーと思う方も参考にどうぞ!

Q. 寄稿後やインタビュー後にボツになることはありますか?

・進み始めてからやめる、ということはないと思います。トークのときにもお話ししましたが、当初考えていた内容と違っても、取材過程やいただいた原稿からは何かしら発見感があるので、それを生かして方向性や視点を変えて、かたちにしています(宮川)

・基本的にはありません。『生活考察』に収録するエッセイは、「生活」というテーマが根底にあればどんな方向に飛んでもOKとしているので、そもそも編集人の「思った通り」にならないことが多いですし、むしろそれを楽しんでいるようなところがあります(辻本)

Q. 雑誌づくりは未経験ですが、ひとりと複数、どちらがいいでしょうか?

・いわゆるリトルプレス、ZINEなど作る場合として考えてみますね。気が合う仲間同士、というのも楽しいと思います。ただ、企画・編集・制作・デザイン・入稿・印刷・販売・宣伝・在庫…など工程がたくさんあり、段階を経ていくにつれお金もかかってくるので、役割分担やコミュニケーションが必要かなと思います。逆にひとりの場合は、それを全部ひとりでやるので、それもまあ大変です。どちらにしても、わりと根気がいる活動ですね(宮川)

・その人の向き不向きによるのでは。ひとりだとすべて自分でコントロールできる面白さがある一方で、行き詰まった時に誰にも相談できないというしんどさもあります。現状、私はひとりでやっていますが、これはたぶん弊誌が寄稿ベースだからできているのだと思います。特集主義だったり、企画をたくさん考えなければならない雑誌だとしたら、途中で根を上げていたかもしれません。あ、でも、ひとりで全部やるのも、大変ですが楽しいですよ(辻本)

Q.  原稿の書き方、伝えるということについて伺いたいです

・書き方は、ライターもしてる辻本さんに任せます!伝えるということについては、自分が何かを読んだとき伝わってきたか、という視点を持ってみるといいかもしれません。おもしろい、わかりにくい、頭に入ってこない、などいろいろ感じると思いますが、なぜそう思うのかを考えてみる、というような。読む量が増えるにつれ、その理解は深まってくる気がします(宮川)

・おお、超難しい質問ですね……私自身、日々模索中です。強いて挙げるなら、個人的には、文章の「流れ」にすごく気を遣っています。読んでいて、「なんかここ、話飛んでない?」とか「あっちこっち行ってるな」みたいな違和感を感じさせない文章を書きたい。取材記事の執筆や、インタビュー・対談の構成の時などは、特にそのへんに気をつけています。とはいえ、話の内容次第では、意図的にとっ散らかった流れにすることも。そういう「その内容に合った文章」というのが、結果的に読み手に「伝わる」のではないかなと思っています(辻本)

Q.  具体的なHOW TO(編集をしたことのない人へ向けておすすめの本等)も知りたいなと思いました

・せっかく自分で自由に作れるので、ハウツー本を読むより、同人誌やリトルプレスの販売会などで現物をみてみるのがいいのではと思います。そういうところだと作り手さんが販売してるので、いろいろ話が聞けますよ。あ、上野千鶴子『情報生産者になる』は研究・論文を想定しているものの企画や問いの立て方、インタビュー方法についてなど、とても参考になると思います(宮川)

・僕自身、見よう見まねで雑誌を作ってきた人間なので、宮川さんの言うように、現物を参考にするのがよいのではないでしょうか。その上で、「自分ならここはこうするなー」みたいなアイデアをどんどんミックスしていけば、だんだんオリジナルなものになっていく気がします。また、細かなHOW TOを知ることも大事ですが、とりあえず作り始めてしまう、というのが結局は近道なんじゃないかなと個人的には思っています。本講座が、その後押しになれば幸いです。

Q.  印刷の発注の仕方とか、広告掲載について、オンライン書店での販売方法なんかも次回、次々回に聞ければと思います

・部数や価格設定について知りたいという意見もありました。これは第2回、3回でお話しできるよう準備します(宮川)

第2回は、2019年10月25日(金)19:30〜21:30です。お申込みお待ちしています!


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