「オリンピックの東京」から脱出する・3(仕事文脈vol.19)
仕事文脈vol.16「東京モヤモヤ2020」では、『「オリンピックの東京」から脱出したかった理由』というインタビュー企画を行った。期間中の東京からの脱出を計画している人に話を聞く企画だったが、インタビュー後にパンデミックが起き、脱出計画どころか五輪が延期に。あれから1年が経ち、数々の疑惑は不透明なまま、陽性者数が過去最多を更新する中で五輪は開幕した。関係者が世界から続々とやってくるのに一般人の移動には批判が向けられる、そんな中でそれでも東京から脱出した3人の記録。
沖縄に行ってきました
花田菜々子(42歳・書店員)
以前の「仕事文脈」の特集でオリンピック期間中は海外逃亡するつもりだとインタビューでお答えした者です。あれは2020年の春のことでした。
我々の渾身の反対もむなしくオリンピックは開催されることになり、さらに海外逃亡なんてまったく不可能な状況でしたが、それでももうここまできたらこちらも意地といいますか、負けてたまるかという謎の気持ち。国内旅行者への批判が高まる中、絶対に何があってもオリンピックの期間に東京にいたくない、その一心で開会式〜閉会式のスケジュールにぴったり合わせる形で沖縄の飛行機とホテルを予約しました。2週間だと思ってたのに実は16泊もあって、そんなに行かなきゃいけないのかよ、などと思いつつ(予算の問題)。
ここから先は
1,418字
/
1画像
¥ 100
お読みいただきありがとうございます。サポートいただけましたら、記事制作やライターさんへのお礼に使わせていただきます!