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わかりやすくなりたくない。/松本伸哉(仕事文脈vol.25・特集2 ふつうに複業 寄稿)

 のっけから青臭いこと書きますが、仕事において、社長、店長など「長」の付く立場になったら終わりだと考えているフシがあるのです。

 某大型レコード店の「店長」として働いていたときも、スタッフに「店長と呼ばないでくれ」とお願いし、名刺にも未だかつて「長」の文字を入れたことはありません。

 「誰か(多分ミュージシャン)がそんな感じの発言をしていた」という、思春期の記憶が呪いのようにまとわりついているだけで、そこまで強い思想はないのです。ただ、パンクやヒップホップなど、由緒正しいカウンターカルチャーを嗜んできた立場上、うかつに肩書きを付けられることは避けなければいけない。そう思って生きてきました。

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