見出し画像

0.『脱コルセット:到来した想像』、来春刊行します

 イ・ミンギョン著『脱コルセット:到来した想像』の日本語版を、2022年初頭にタバブックスより刊行します。
 「脱コルセット」は、メイクやハイヒール、スカートなど女性に課されるあらゆる「着飾り」を「コルセット」と称して全面的に拒否する運動です。2018年頃から韓国の10代後半から20代前半の女性たちにSNS上で急速に広まったといいます。著者イ・ミンギョンさんは、この運動を理解するために、韓国全土100人以上の女性の話を聞き、本書にまとめました。

画像1

 ミンギョンさんがこの本を出してすぐ、来日してトークイベントに出演してもらう機会がありました。韓国フェミニズムに興味を持つ方が増え、この日も大勢の方が参加してくれましたが、「脱コルセット」については日本ではまだ情報がなく、ややとまどいがあった気がします。「強制されてではなく自分が好きでメイクする人もいると思うが、それもダメですか」という質問もあり、確かにそうかもしれない、と自分も感じました。それに対して、ミンギョンさんは静かにこう語りました。「自分が選んでいるつもりでも、知らず知らずのうちに課されていることがある。それを想像してほしい」。このテーマへの深い取り組みの一端を見たようで思わず身震いしそうになり、そして本書を読みたい、日本の読者にも届け、みんなで考えてみたい、と思った次第です。

 本書は、翻訳を複数の方々が担当してくれます。それについてはおいおい訳者の方から説明があるかと思いますが、本が出るまでの間、訳者のみなさんが本書と向き合った日々の記録をリレー形式でお届けしていきたいと思います。まずはイ・ミンギョンさんの翻訳でもおなじみ、小山内園子さんにバトンを預けます。公開まで少々お待ちください。お楽しみに!

宮川真紀
タバブックス

お読みいただきありがとうございます。サポートいただけましたら、記事制作やライターさんへのお礼に使わせていただきます!