わたしの好きな公共・2(仕事文脈vol.19)
公共施設、パブリックアートなど「公共」と名がつくものでも、気づけばただ行政に管理されているだけだったり、時には「税金の無駄使い」など批判にさらされたり。改めて、本当に良い公共とはどんなものだろうか? 本誌では「公共」を自分と他人、管理と自由が交差するみんなの場所と捉え、あえて「個人的に好き」という基準で、さまざまな地域で暮らす人たちに挙げてもらった。(小沼理、浪花朱音)
Q1 あなたの「好きな公共」はなんですか?
Q2 それはなぜですか? あなたがどう使っているか、街の中にどう溶け込んでいるのかなどを教えてください。
Q3 あなたが「公共」に望むものについて教えてください。
03「公共の場とはまず自分のための場所」という強い意識
スペイン・バルセロナ
松渕彩子
年齢 32歳
性別 女性
職業 雑貨店「interiors」店主
出身地 新潟県
Q1 街中に点在する、市民生活に溶け込んだ広場(plaza)。
Q2 広場を囲むようにバルが立ち並び、そこに境界線はありません。朝から晩までテラス席で談笑する人たちがいます。のほかゆったりしたベンチや一人用のベンチが点在し、放課後の学生やお年寄り、ホームレスの人、買い物中にひと休みする人、パソコンを広げる人などさまざまな人が利用します。子どもの遊具スペースが設置されている広場では子連れの家族が賑わいを見せます。誰に対しても放っておいてくれる雰囲気があることを気に入っています。
ここから先は
944字
/
3画像
¥ 100
お読みいただきありがとうございます。サポートいただけましたら、記事制作やライターさんへのお礼に使わせていただきます!