「山中カメラ現代音頭集 Shall we BON-DANCE?」別府恋歌編~せつな系音頭の誕生~
皆さんこんにちは。
現代音頭作曲家の山中カメラです。
それでは本日も現代音頭のお話を更新していきまっしょい!(まっしょい!)
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シリーズ「山中カメラ現代音頭集 Shall we BON-DANCE?」
別府恋歌編~せつな系音頭の誕生~
2008年の取手アートプロジェクトで未来美術家の遠藤一郎と出会った。
「来年、大分県別府市で大規模なアートプロジェクトが開かれるから、そこで是非温泉の音頭を作ってほしい」とその場で依頼を受けた。
2009年春、私は第4作目の音頭を作るべく、東京から青春18きっぷで別府に向かったのだった。
別府では現代アートの国際展、別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界2009」が開催されており、私はその中で、同世代の若手アーティストが大勢集う、国内展に合流することになる。
別府では一日一日がキラキラと輝いていた。
日本中の若手作家が一同に会しており、旅情溢れる温泉地の風情/パラダイス感も相まって、とても良い刺激になった。あの時代、あのタイミングでしか共有出来なかったかけがえの無い日々であり、今日まで続く素晴らしい出会いが沢山あった。
今回出版される拙著「山中カメラ現代音頭集 Shall we BON-DANCE?」のプロデューサーである海野貴彦(かいのたかひこ)さんにもここで出会ったのだ。
(依頼してくれた遠藤一郎さんにはとても感謝しています)
この別府での素直な感動、心の機微をそのまま音頭にしようと思った。
今まで私が制作した音頭は、主語が「私以外の誰か」であったが、必然的に主語は「私」という一人称になり、音楽も、今まで最も「山中カメラ」という作家性が出た音頭になったと思っている。
※別府での制作秘話、奮闘劇は私の作品集「山中カメラ現代音頭集 Shall we BON-DANCE?」に写真、資料など多数掲載のうえ、詳しく記載されております。
それでは今から10年前、6月13日に、別府タワー3階で初演された「別府最適音頭」の模様をご覧いただこう。
ちょうどこの日は「混浴温泉世界」の会期最終日の1日前で、参加者の気運が高まっていた事もあるが、異常な盛り上がりだった。
「会場が1つになる」とは正しくこの事で、体が震えた。
私の盆踊り人生で最も忘れられない一日になった。
後の2013年に盆踊りを始める大友良英さんの姿もこの映像の中に確認できる。
※今回出版されるCDブック作品集には、この2009年の録音を元にした、2015年に演奏されるはずだった(山中が入院の為実現できなかった)オーケストラバージョン。2019リマスター版を収録しております。
次回、「山中カメラ現代音頭集 Shall we BON-DANCE?」神山望郷編~地域参加型音頭の誕生~に続く!
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私の作品集が発売になりました。こちらもよろしくお願いいたします。
2/27発売!豪華付録付CDブック仕様!
「山中カメラ現代音頭集 Shall we BON-DANCE?」(タバブックス)