アンケート「勉強する理由」【後編】 〜私たちが勉強する時、そこにはどんな理由があるだろう〜(仕事文脈vol.21)
私たちが勉強する時、そこにはどんな理由があるだろう。興味関心のため、仕事で役立つから、新しい世界を知りたい。軽い好奇心からはじまったものから切実な動機があるものまで、その理由は様々だ。今回は10人の方に「勉強、してますか?」と聞き、はじめた理由やそれによって起きた変化などを書いてもらった。あなたは勉強、してますか?(編集部)
〈006〉 勉強が強制されない大人の今 新たな視点を手に入れる意義を実感
古賀叡人/広告代理店マーケティング/20代・男性/東京
28歳になってすぐのある日、高円寺の路上でバンドを組んだ。肩書に「キーボーディスト」が追加されることも、仕事以外のスケジュールに「スタジオ」や「レコーディング」の文字が並ぶことも、28歳になるまで想像すらしていなかった。
シールドの巻き方やミキサーの使い方を覚え始めた頃、音を重ねることがこんなにも心を震わせるものなのかと息を呑んだ。動揺すら覚える未知の感動だった。その体験に呼応して芽生えた表現欲求を原動力に、YouTubeやWebサイトで音楽理論や音作りを学んでいる。個性の相互作用が曲を輝かせた日の帰り道には、魅力的な高揚感がある。それを知ってからは鍵盤とPCに向き合う時間が日常に組み込まれた。
未熟ながらも音楽を作る側に足を踏み入れてから、慣れ親しんだ音楽がそれまでとは異なって聴こえるようになった。各パートに意識を向け、より立体的に音を楽しむことができるようになったとも言える。新たな視点を手に入れ、自らの「世界」を刷新していくこと。勉強が強制されない大人になった今、その意義を実感する。
〈007〉 自分が生まれ育った土地で葡萄栽培とワイン造りを勉強
能勢奈那/ライター・イラストレーター/27歳・女性/兵庫
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