フレームワークやモデルの「向こう側」にある「心」を見る/実践に生かすにはby元エステー鹿毛さん&ヤマサ醤油藤村さん
明日、会社のセミナーで2人の「達人」とお話しさせていただく機会がある。
得難い機会なので、事前にお話ししたいことを少しまとめておきたい。
フレームワークやモデルの「向こう側」にある「心」を動かす達人、元エステ―の鹿毛さん
1人目の達人は、元エステーの鹿毛さんだ。
マーケティングにたずさわる人であればご存じと思うけれど、「ミゲル少年が歌う消臭力CM」など歴史的なCMをいくつも生み出した達人中の達人だ。
僕らスナップディッシュの事業開発としては、お客様から「エステーの鹿毛さんがこんなことをいってた。これってスナップディッシュに当てはまると思うんだよね」とおっしゃってくださっていたというご縁があり、ぜひ一度お話しさせていただきたいと思っていた。
鹿毛さんの書籍「『心』が分かるとモノが売れる」には、こんな刺激的な文章が並んでおり、明日はこれをどう実践に起こすかをいろいろお聞きしてみたいと思う。
・(アンケートやグループインタビューなどの)手法では、お客様自身も自覚していない「心のツボ」を見つけることはできません。
・インサイトの正解は一つではない。(略)重要なのは自分自身のインサイトを導き出す力をつけることで、他者のインサイトを探し当てる力がつくということ。
・企業側が伝えたいことを発信すればお客様に届くという自分勝手な期待を今すぐ捨てる。これがクリエイティブを考える上での前提条件となります。
上記の書籍の魅力については徳力さんの記事が素敵だと思う。
セミナーでは鹿毛さんには「お客さまに“心”で向き合う、縦から横のコミュニケーション」というテーマで基調講演いただく予定。
講演のご依頼をさせていただいてはじめてお話しした後すぐに、コミュニケーションが「タテからヨコ」に多様化しているというテーマをご提案いただき、ぜひそれで、というお話になった。
後半では、もう一人の達人と共にパネルディスカッションに登壇していただくので、そちらでもいろいろとお伺いしていければと思っている。
市場に変革を起こしファンを作る達人、ヤマサ醤油藤村さん
後半パネルディスカッションにご登壇いただくもう一人の達人は、ヤマサ醤油のマーケティング部 部長の藤村さんだ。
藤村さんとは長くご一緒させていただいているけれども、改めてご紹介してみたい。
「醤油」はコモディティ市場であり、味や価格以外に差別化が難しいと言われていた。藤村さんはそこに「鮮度」という切り口を持ち込み、140億円の新カテゴリを生み出した(下記記事参照)偉人だ。
醤油の小売用市場規模は410億円程度とみられるが、メーカー筋の話を総合すると鮮度容器は140億円程度となる
https://www.ssnp.co.jp/news/seasoning/2018/03/2018-0319-1436-14.html
「美味しい醤油は赤い」(←→酸化した醤油は黒い)というキャッチコピーは、個人的にはとても好きなもののひとつ。
もうひとつ僕らから見た藤村さんの達人ポイントをあげるとすれば、「ファン」という切り口に早くから注目し、マーケティングのひとつの柱として長く取り組んでらっしゃることだ。
(写真は以前ファンマーケティングのセミナーに藤村さんにご登壇いただいた際のもの。左からヤマサ藤村さん、藤村さんとのご縁をつないでくださっているワールドカフェ笠原さん、僕)
おつきあいはじめた最初の頃、ファンとのおつきあいにコストをかけることを「目の前にいるお客さんを大事にするのは、商売している人なら当たり前。マーケターも同じ。」と表現してらしたのをよく覚えている。
実践編:具体的な取り組み、マスマーケと少予算マーケ、ヨコのコミュニケーション作り
明日のパネルディスカッションでは、鹿毛さん、藤村さんに以下のテーマでお話しいただこうと思っている。
・基調講演の内容をふまえてヤマサ、鹿毛さんそれぞれの取り組みについて
・マスマーケと小予算マーケの取り組み方の違い
・ヨコのコミュニケーション作りのヒント
視聴申込いただいた方からのご質問をまとめたテーマになるけれど、刺激的なお話がきけそうで、いまからワクワクしてます。
他社さんの具体的な取り組み内容について、率直なお話を聞ける(しかも贅沢なお二人の観点から!)貴重な機会となると思うので、ご興味ある方はぜひ下記から視聴申込いただければと思っています。
「SnapDish料理カメラ」というサービスを運営しながら書いています。