マネージャーだけど1日だけメンバーをマネージャーにさせてみた!
パシャッ パシャッ
アナウンサー:今回の新曲についてどうお考えですか?
さくら:そ、そうですね....ファンの皆さんから好評をいただけるように頑張ろうと思います!
アナウンサー:そうですね。ありがとうございます
こうして取材は続き....
アナウンサー:それでは今日はありがとうございました
さくら:こちらこそありがとうございました
さくら:〇〇〜!帰ろ〜
〇:おう。車用意してくるからここで待ってて
さくら:はーい
そうして車を近くまで用意し....
さくら:ねぇ
〇:ん?
さくら:今日の取材どう思った?
〇:どう思った!?
〇:ん〜まぁちゃんと答えられてたし良かったんじゃない?
さくら:そっか! なら良かった
ふぅ~とひと安心するさくら
〇:こんだけ取材受けまくってんのにいまだに緊張するんだな
さくら:するに決まってるじゃん!
〇:そうかな〜?
さくら:マネージャーには分からないだけだよ
〇:そういわれるとなにも言えねぇ
そうしているうちに事務所へ着き
美月:〇〇〜!
〇:うるさい
美月:なによメンバーに向かってその態度わぁ!
〇:だって他の人の声量3倍なんだもん
美月:ひど〜い!美月ちゃん泣いちゃおっかなぁ...
〇:やめろ
美月:やっぱり泣いて欲しくないんだね!
〇:いや、遥香が鬼の形相で俺を見るようになりそうだから泣くな
美月:なんじゃそりゃ....
すると....
遥香:美月さんなんで呆れてるんですか?
美月:かっきー!! 〇〇がいじめてくるよぉ~
遥香:なんですって 💢
〇:(や、やばい....とてつもなくヤバい
遥香:〇〇さんちょっとこちらへ
〇:いや、その、べ、べつにオレ悪いこと何もしてなくて....
遥香:美月さんが悲しんでるんです!悪いことしてないわけありません!
〇:(あ、完全に美月教に入ってる....
遥香:さぁこちらへ来てください
〇:ひぃぃ....(こえぇぇぇ
?:〇〇君ちょっとお話したいことがあるんだが
〇:え?
メンバーの声ではないこともあり振り向くのに少し時間がかかり、いざ振り向くと....。
〇:ふぇ〜!? 秋元先生!!
〇:ぼ、僕なんかになんの用でしょうか....
秋元:まぁその話は2人でしようじゃないか
〇:は、はい....(ここじゃ話せない話ってことか....?
それから秋元先生の背中を追って部屋へ入ると....
秋元:〇〇君、隠してることがあるだろ
〇:い、いきなりなんですか!?
〇:ドラマでもこんな切り口中々ないぞ....
秋元:あ〜いや、話が急すぎたね
秋元:もうちょっと詳しくいうと、〇〇君は歌が上手だと聞いたんだがほんとかね?
〇:あ〜まぁ下手ではないかと....
秋元:聞くところによると音楽留学もしているそうじゃないか
〇:留学とはいっても1年だけですけどね
秋元:いや〜それでも素晴らしいよ
秋元:そこでだ!君はどこかでまた歌いたいとは思わんかね
〇:そうですね....機会があれば歌いたいです
秋元:よくぞ言ってくれた。ということで君に1つ仕事をやろう
〇:ぼ、僕にですか!?
秋元:そうだ。君にだ
〇:どんな仕事なんですか?
秋元:新人歌手限定の歌番組だよ
〇:新人歌手限定の歌番組....
秋元:最初にまずオーディションがあって、そのあと本番だ
1度は立ってみたかった音楽番組のステージ....〇〇に迷いは何も無くひとつの答えしかなかった
〇:でます!やらせてください!
秋元:ふふ。君ならそう言ってくれると思ったよ
こうして歌番組へ出場のため日々歌のスキルを磨いた
さくら:あれ?最近〇〇太った?
遥香:ほんとだ〜!腕とかお腹がちょっとふっくらしてる
美月:これは不摂生だね
〇:違うわ!歌のためなの!
美さ遥:歌のため....?
〇:そもそもこれは太ってるんじゃなくて鍛えてんだよ
さくら:でもなんで歌のために鍛えるの?
〇:最近の売れてる歌手の人ってほとんどキーが高 い人ばっかじゃん
さくら:そうだね
〇:でも僕にはそんな高い声出ないから、力強く歌えるように鍛えてんだよ
さくら:へ〜歌ってそこまでするんだね
美月:カラオケとはレベルが違う....
〇:『『 何としてでも歌番組出たいからね 』』
その一言にも力強さが伝わってくる
美月:これは下手に話しかけちゃいけない感じだね (ボソッ
遥香:みたいですね
それからというもの、最終調整を済ませ
いざオーディションへ!!
〇:(緊張するけど....秋元先生以上の威圧はなってる奴はいないな....
秋元先生に比べればみんな小物だと自分に言い聞かせていると....
次、〇〇さんお願いします
〇:はいっ! (調子は良い....これでダメだったらもう諦めよう
そう誓い、マイクスタンドへと向かった
ー2日後ー
〇:どうなってるかなぁ....
美月:なにが?
〇:オーディションの結果だよ
美月:今日発表なんだっけ?
〇:うん。午後には結果がくるらしいんだけどね
遥香:何人くらい受かるの?
〇:聞いた話だと10人だって
さくら:たしかあれって応募者が5000人くらいいたような....
〇:さくら、今自信なくさせるようなこと言わないで
さくら:あ、ごめん笑
遥香:倍率500倍かぁ....〇〇ならいけなくなさそうじゃん
美月:ちゃんと受かるために色々やってたんだし大丈夫だって!
〇:そうだといいんだけどな....
それからほとんど仕事が手につかない中....
ピロンっ
〇:!!!
スマホの通知が鳴った。
遥香:来たんじゃない!?
〇:そうみたい!
美月:ここは代表して美月ちゃんがみてあげよう
〇:いや俺が観るわ...笑
そしてメールの通知を押すと....
『オーディション結果のお知らせ』
「この度はオーディションにご参加いただきありがとうございます。」
「オーディションを行った上あなたは”合格”したことを通達します」
〇:よっしゃぁぁぁぁああ
遥香:受かったんだね!
美月:さすが〇〇だ!
さくら:良かったね!
〇:ふぅぅ....なんか安心した....
美月:あ、でもこれからが本番なんだからね?
〇:何とかグランプリ取れるように頑張ります....
今野:〇〇君聞いたよ!オーディション合格したんだってね
〇:無事なんとか合格しました!
今野:まさかメンバーからではなくマネージャーの中から進出者が出るとは....芸能界でも類を見ないことだよ
〇:そうなんですね笑 (やべぇ....もうめっちゃ気分良いんだけど
今野:そこでだ、本番の日には付き添いを1人連れて行かなくてはならないことになってるんだが....生憎その日はスタッフ不足でね....
〇:そうなんですね....じゃあ1人でいきまs….
美月:ちょっとまったーー!!!
〇:ど、どうしたんだよ美月
美月:その付き添い私が行く!
〇:はい!?
美月:だから!その付き添い私がいく!
〇:確かにその日って美月はオフだったけど...
今野:確かにそれも面白いかもなぁ
今野:メンバーがマネージャーの役割をするのもお互いの仕事をより理解できるし良いかもしれないな
〇:ま、まじですか...
美月:そうと決まれば〇〇!絶対グランプリ取ってよね!
〇:美月に恥かかせないように頑張るよ
美月:うん!
それから毎日1時間は最低でも歌に取り組み、なんとか喉の調子もキープでき
いざ本番へ...
〇:おい!なんでそんな格好してんだよ
美月:いや〜マネージャーだからね〜ちゃんとした格好しなきゃ!
〇:完全にマネージャーになりきってんな
美月:ちゃんとメガネと名札も用意したんだから!
〇:いやその2つは要らんだろ....
美月:え〜! マネージャーの必須アイテムって書いてあったのに〜!
〇:ここに本物のマネージャーいるんだからGoogleじゃなくて俺に聞けや!
美月:あ、たしかに....
〇:バカだ
美月:ちがう!真面目系マネージャーの美月ちゃんだしっ
〇:マネージャーは真面目”系”じゃなくて真面目じゃないとダメなんだよ....
美月:むぅぅ....つべこべ言わずにさっさと喉の調整してきなさい!
〇:はいはい (付き添いってほんとに要るか?笑
こうして使えなi…やる気はあるマネージャーと共に動いていると
美月:みて〇〇!
〇:ん?
美月:あの人!
美月が指をさす先には女の人がいた
〇:あの人がなんなの?
美月:え、知らないの!?
〇:まーじで知らん
美月:TWI〇Eのジヒョさんとサナさんだよ
〇:あ〜あのTTの人?
美月:そう!その人!
〇:でもなんでここにいるんだろ....
美月:今回の番組のゲストだって! グランプリとったらあの2人からトロフィーもらえるんだってよ!
〇:へ〜
美月:まったく興味無さそう....
〇:だってほんとによく知らないんだもん
美月:とにかく!あの2人と話してみたいしそのきっかけの為にも〇〇がトロフィー取ってきて!
〇:そうじゃなくても話しかけに行けばいいのに....
美月:私みたいなマネージャーじゃダメなの!
〇:いやそこは日本のトップアイドルとして行けよ
美月:それでもダメ
〇:はぁぁ....じゃあ頑張りますかっ
美月:頑張って!
それから歌番組は徐々に進んでいき....
『え〜お次は普段乃木坂のマネージャーをやっていて、過去には音楽留学の経験もある〇〇さんです』
〇:ふぅぅ...いってくるよ
美月:審査員にウインクしてきて!
〇:やるわけねぇだろバカ!笑
少し笑って良い具合に緊張が解れステージへ
〇:(もう2度と立てないかもしれないからな....悔いだけは残さんっ
そう誓いスタンドマイクに近づいていった
………….
そして歌が終わると
パチパチパチ👏👏
〇:(上手くいったかな....?
歓声のおかげで少し自信を持ちながらステージを後にした
美月:めっちゃよかったよ〇〇!
〇:お、美月もそう言ってくれるんだ
美月:全然グランプリ有り得るよ!
〇:そうだといいんだけどね....笑
それから他の人の歌声を聞き、最後の方には自信なんてものは1ミリも残っていなかった
〇:ねぇ美月....これ無理じゃない?
美月:いや、後半の人たちよりも〇〇の方が上手かったと思うよ
〇:そういってくれると嬉しいよ
美月:こうやって自信をつけるのもマネージャーの仕事って書いてあった
〇:おい!俺の今の喜び返せ!
美月:しーらなーい
〇:こんなマネージャーいてたまるか....
そんなこんなで全員が歌い終わり
お待ちかねの結果発表にうつる
3位、2位と発表されたが〇〇の名前は呼ばれなかった
『それでは1位の発表を行います。今回のグランプリは....〇〇さんです!』
〇:え...?
美月:やった!〇〇やったじゃん!
〇:あ、え、うそ、マジでグランプリ取れちゃった....
『〇〇さんこちらへお越しください』
〇:はい
そうしてTTの人からグランプリのトロフィーを貰い、番組収録は終了した
ー楽屋ー
〇:よかったぁ....これでひとつ自慢出来るものが出来た
美月:いいな〜結局あの2人に話しかけれなかったしマネージャーとしてもちゃんと出来なかったし踏んだり蹴ったりだった....
〇:あ、そのことなんだけどさ
美月:ん?
〇:今から2人の楽屋行っていいってよ
美月:え!?
〇:さっきトロフィー貰った後に少しお話したんだけどさ『美月が話したがってて〜』って言ったら向こうも美月と話してみたいって言ってたよ
美月:さすがうちの敏腕マネージャー!!
〇:こういう時だけ調子良いんだから....
美月:じゃ!行ってくるね!
〇:おう。行ってこい!
こうして美月は満面の笑みで2人が待つ楽屋へと向かった
その笑顔だけで今日1日の疲労は無くなった
〇:やっぱ俺は演者じゃなくて裏から支える方が向いてるな
そう改めてマネージャー業が天職であることに気づいた〇〇でした