2023シーズン：ジョーダン・ラヴはフランチャイズQB足り得るのか

いつもの翻訳記事っぽいタイトルですが。私の個人的な分析になります。

一般的にQBに必要とされる項目について最近のラヴがどのような内容かを見ていきます。パッカーズファンなのでどうしてもロジャースと比較してしまうので、その辺も書いてみます。

プレスナップでのアウェアネスとアジャストメント

KC戦でのブリッツの対応についてラフルアHCがかなり褒めていました。試合後半はアジャストできない面も見られましたが成長は見られます。ラフルアの言葉を鵜呑みにすればKC戦の勝因の1つ。
経験を積むほどに上がる能力であり、現状はロジャースに比べ劣るのはしょうがないでしょうが、将来に向けて期待の持てる内容です。

ドロップ時のフットワーク、ポケットワーク

ラヴが成長したと思うスキルの1つ。シーズン当初はドロップバックの
フットワークが緩慢で最終的に投げるまでに時間がかかっていましたが、最近はスムーズなドロップバックが出来ています。
ポケットワークはシーズン当初から良かった部分。KC戦でも良いポケットワークからTDパスを決めました。

They ran this exact same route concept as a Cover 2 beater and put #Chargers LB Eric Kendricks in conflict. I think they got Heath on this against Detroit against a different coverage, too.

Love hits the back of his drop and just lets it rip. No hitch, no hop. All I ever wanted. pic.twitter.com/ubfwdHLXrT

— Ross Uglem (@RossUglem) December 4, 2023

Trent McDuffie might be the best nickel in the league. With that said, Wastson absolutely bullies him here. 5'10" 190 isn't going to hold up against Watson, and if he wins at the top of the route like this, he's going to run away and create space. IDC who the corner is. pic.twitter.com/i1TLkCCSLS

— Ross Uglem (@RossUglem) December 4, 2023

ボールハンドリング

QBのボールハンドリングは、センターからのスナップレシーブ、ショットガンガンスナップのキャッチ、RBへのフットボールの受け渡しの上手さ、そしてプレーアクションのフェイクが含まれます。

正直あまりそこに注目して見ることは少ないですが、やらかしは少ないので悪くないように思います。そしてプレーアクションのフェイクは上手いですね。これぞロジャース譲りという感じのフェイクを見せます。

Lotta folks don't love pullers on the goal line (which I totally get, btw), but boy, does it sell that play fake.

Love can throw whichever TD he wants. Free cheese. pic.twitter.com/IdHPkGKZK4

— Ross Uglem (@RossUglem) December 4, 2023

フィールドヴィジョンと判断力

フィールドを広く見て、素早く空いているレシーバーを見つけ躊躇なく投げられるか。
この部分はラヴの1番の長所だと思います。特に判断力は他のQBと比べてもトップクラスじゃないでしょうか。シーズン当初は躊躇する場面も見られましたが、最近はほんとに判断が早くて正確。判断を早くすると増えそうなインターセプトが最近は少ないのも良いですね。
この点においてはロジャースと変わらないレベル。贔屓目に見ればそれ以上の可能性もあると思います。

this is where watching the film as a companion to stats and analytics is important

listened to a podcast that I have a lot of respect for and there was a discussion about reducing watson's snaps and giving them to wicks based on efficiency this season pic.twitter.com/rCv5PAzKyl

— Ross Uglem (@RossUglem) November 24, 2023

クイックリリース

ラヴが苦手としているスキル。無駄なフットワークと大きなフォームで全然ダメと言っていいレベルでしたが、最近はフォームがコンパクトになりクイックに投げられるようになっています。ロジャースレベルではありませんが、普通のQB並みにはなってきました。メカニクスの部分なので修正には時間がかかると思っていましたが、短期間で修正しているのは素晴らしいですね。

Yep. That's the stuff.

Back of his drop, no pat, no hitch, let that thing wail on time and on the facemask. pic.twitter.com/lu6thbULFt

— Ross Uglem (@RossUglem) December 4, 2023

厳しい状況（プレッシャー下）で投げ切る能力

プレッシャーを受けて投げるのは上手い方ですね。前にディフェンスがいてもサイドスローも駆使して厳しいパスを通すことがよく見られます。ロジャースはもちろん得意ですが、ラヴも少し劣るくらいのレベルにはありそうです。

I honestly have no idea what they were trying to accomplish, here. This seems like an insane route combination for 4th and 1.

What an absolute miracle ball. pic.twitter.com/INWAdZyJ9f

— Ross Uglem (@RossUglem) December 4, 2023

パス精度

ラヴ1番の課題だったのがパス精度。特に苦手なのがアウトサイドへのショートパスとディフェンスを越えたディープのパス。ディープについてはまだ安定しませんが、ショートからミドルのパス精度は格段に良くなってきました。驚くレベルの成長だと思います。
ロジャースに並ぶかと言われるとさすがにまだそこまでいきませんかね。ロジャースのバックショルダーは芸術的でしたし。

fcs mvs pic.twitter.com/zd921ok04t

— Ross Uglem (@RossUglem) December 4, 2023

アームストレングス

スペースで話したこともありますが、ラヴの肩の強さは並です。本当に肩の強いQB（ロジャース、マホームズ、ジョシュ・アレン、ハーバート等）に比べれば弱く、ストロングポイントにはなり得ませんが、NFLで活躍するには十分。強肩とは別の部分で勝負すればいいだけです。

モビリティと回避能力

モビリティは並。回避するのは下手ではないですが、回避後にパスを決めきるような場面はほとんど見られません。この点はマホームズ、ジョシュ・アレンあたりとは大きな差がありますね。チームとしてスクランブルドリルが習熟すれば良くなる可能性はありますが、超一流のレベルでできるようになれるかは疑問符がつきます。

Again, I don't know what the progression is, but Love appears to be looking left here at the end of the first half.

I gotta have more from Doubs/Reed here. pic.twitter.com/mGZnvJOf5i

— Ross Uglem (@RossUglem) December 4, 2023

フランチャイズQB足り得るのか

DET戦、KC戦のパフォーマンスはフランチャイズQBとして十分やっていける内容。これが継続できればパッカーズを長く支えてくれる可能性が高いでしょう。特に苦手な部分を短期間で克服できているのが凄いと思いますね。もちろん残り試合の内容が重要になりますが、能力があるところを見せてくれたのはパッカーズファンとして嬉しい限りです。

一方でロジャースのようにQBの能力で打開するようなプレーができるかは未知数。スキームの中での役割を完璧にこなし、判断力と正確性でドライブを継続するようなタイプになるのかもしれません。

GO!PACK!GO!