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公務員からみた官民の人材交流

公務員はだんだん薄くはなっているが終身雇用制や年功序列制が未だに濃く残っている就業体制の一つと言ってよいかと思う。
ただし、最近は若手を中心として辞めていく者が少なくない。どこも人手不足が深刻で、従来の分野が幅広くて対応が大変だった公務員試験もSPI試験に置き換えるところもあり、中途採用の門戸を広くなってきた。また、定年延長や役職定年などが導入されたことで自分のキャリアを見直す人も多いのではないだろう。

ただし、地方公務員、とりわけ田舎の自治体にとってはそこが一番良い就職先だ。安易に辞めさせられなかったり、育児休暇が取りやすいなどの待遇の良さ、地元に根付き家庭を育んでいくには他に選択肢がないのは言うまでのない。悲しいかな、地元に自治体より良い企業がほぼないのである。

私は、官民の人材流出入や交流など、雇用市場をもっと活発にさせても良いのではないかと思う。
正直に言って消防・警察など一部の除いて公務員と民間の会社員の仕事に大きな差はないと思う。もちろん公務員として倫理や仕事の仕方など、こうあるべきということはあるが、入庁してからおいおい習得していけば良い話である。合わない人ももちろんいるだろうが。。。

公務員は労働三権の制約を受けているし、雇用保険にも加入することはできない。リスキリングの補助も当たり前に公務員だけは対象になっていない。公務員は途中で辞めて転職することはないという、前提の制度は現実に即していないのである。これっておかしいんじゃないだろうか。
転職活動として、公務員が自治体を辞めて民間企業に入っていくべきであり、民間企業の会社員も会社を辞めて公務員になるべきであり、もちろんUターンもあって然るべきである。

公務員になったら定年退職するまでずっと公務員一筋、こういう生き方を否定はしない。ただ、そういった背景から公務員や自治体の中にも閉塞感のあることも事実ではないだろうか。官民の交流を活発にすることで新しい風や緊張感を生むのではないかと思う。
公務員や会社員の待遇の違いについても抜本的に考えていく必要があるのではないか。

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