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特許情報から投資セクターを選別する

割引あり

こんにちは。
2本目目の記事は「特許情報が投資セクターの選別に役立つか」を検証していきたいと思います。

アベノミクスが始まった2012年以降の株価に注目したいと思います。


そもそも「セクター」とは何か

私は正直この記事を書き始めるまで「セクター」の定義を考えてきませんでした。なんとなく、金融セクター、半導体セクター、鉄鋼セクター、など関連する業種のことをセクターと呼んでいたように思います。

自分一人であれば何でも良いのですが、記事化する上ではみなさんと定義を合わせておくべきですの調べてみました。

大きくは2つのどちらかを選択すればよさそうです。

  1. 日経平均株価の225銘柄を36の業種に区分したもの
    https://www.nikkei.com/markets/kabu/nidxprice/?StockIndex=NAVE

  2. 上場銘柄を33の業種に区分したもの
    https://www.sbisec.co.jp/ETGate/?_ControlID=WPLETsiR001Control&_PageID=WPLETsiR001Idtl10&_DataStoreID=DSWPLETsiR001Control&_ActionID=goToStockPriceListByIndustry

2.の方が対象銘柄が多いのでベキ論ではこちらです。しかし企業数が多くその分特許件数も膨大に増え分析し切らないことが予想されたため、この記事では1.を採用し、セクターの定義を以下とします。

セクターとは、日経平均株価に採用される225銘柄を36業種に区分したもの

日経225の36業種をみてみよう 

※2024年6月時点

https://www.nikkei.com/markets/kabu/nidxprice/?StockIndex=NAVE

めっちゃ多い・・・225銘柄だけでもやはり多い・・・

36業種名の下に数字を追加しました。これは各業種で採用されている銘柄数です(当然ですが全てを足すと225になります)。
そして、20銘柄以上の業種を「赤色」、10以上20銘柄未満を「黄色」を付けました。

結果は、赤色が1業種黄色が6業種でした。
225採用企業数ランキング順に並べると、以下になります。
電気機器32>>化学17、機械16、サービス16>自動車10、食品10、銀行10

特許情報から36業種をみてみよう

※2024年6月時点

保有特許数が多い業種ランキング

圧倒的に「電気機器」・・・
割合で見てみましょう

全体特許に対する各業種の保有特許数割合

電気機器が53%ってすごいですね。
32銘柄(225に対して約15%)で、225銘柄の全体特許数に対する53%ですからね。

あれ?? いやいや・・・
「32銘柄」でどのセクターよりも所属銘柄数が多いのだから、特許が多くても当然じゃないかと思われますよね。
なので、「各業種の平均特許数=1銘柄あたりの特許数」をみていきましょう。(全業種だと大変だったので保有特許数ランキング上位10銘柄と225採用企業ランキング上位7銘柄に絞りました)

1銘柄あたりの特許数と特許数ランキング

1銘柄あたりの特許数で見ても、やはり「電気機器」が1位でした!!
その他もいわゆる技術系業種である自動車、精密機器、化学、機械、などが上位でした。

一方で「意外だな」と思ったのが、鉄鋼、医薬品、食品でした。
「鉄鋼」は電気機器に迫る勢いには驚きました。もしかすると新日鐵住金の技術流出なども関係しているのでしょうか。今後余裕があれば謎解きしていければと思います。

「医薬品」は1件の特許明細書にかける熱量が半端なく何百ページにも及ぶこともあるそうです(機械系、化学系は平均20〜30ページかと思います)。
1件あたりの質が高いので特許数は少なくても良いのかもしれないですね=量より質のセクターなのかもしれません。

「食品」は興味もあり少し調べてみました。大手はある程度(それでも他のセクター大手と比べれば少ないですが)特許数はあるのですが、中小企業の特許数は圧倒的に少ない。何となく特許後進セクターに感じました。
だからこそ、特許に力を入れている企業があれば注目に値するのかもしれません。こちらも今後みていきます。

まとめ

日経225採用企業数ランキングと特許数ランキングにかなり相関があったかと思います。
この結果は、当アカウントが提唱する「投資×特許情報」の信憑性を高めることに繋がったのではないでしょうか。

今回の記事で特許情報から投資セクターを『電気機器、自動車、化学、機械、に加えて精密機器』あたりをメインに選別ができたかと思います。
今後は上記選別したセクターから、投資先企業を選択していきたいと思います。

引き続きよろしくお願いします。

以下の有料部分では、研究開発費と特許情報、東証の33業種チャート、を分析し特許情報との関連性を深掘りしてみました。
もしご興味があればご覧いただけると励みになります。

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