スナイパーの意外な使い方
求人サイトで、スナイパーを募集したのは正解だった。
工場の作業員は全員スナイパー。
彼らは実に良い仕事をしてくれる。
仕事内容は、野菜の選別。
スナイパーは目利き能力が高い。
しかも仕事が早いので、以前より選別速度が三倍になり、効率がすごく良くなった。
だが、たまに問題が起きることがある。
「依頼が入った。悪いが早退させてもらう」
スナイパーの依頼が入れば、すぐに早退してしまうのだ。
一人だけならまだいいが、一気に数人早退することがある。
仕事の掛け持ちを了承したのは間違いだったかもしれない。
いや、スナイパーという仕事はいつ入るか分からないから仕方ないか。
ある日、とんでもないことが起こった。
うちで働いていたスナイパーが、指名手配されたのだ。
それを聞いた他のスナイパー達も来なくなってしまった。
仕方ない、次は鑑定士を募集することにしよう。
鑑定士を雇うことに成功したが、選別速度が六倍遅くなってしまった。
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