チャリンチャリン太郎

助手が書類整理をしていると、博士とロボットが研究室に入ってきた。
「新しいお手伝いロボットを作った。名前は太郎!頭にお金を入れると値段に応じて手伝ってくれるぞ」
助手は早速、太郎の頭に一円玉を二枚入れた。
太郎は整理中の書類を一枚取り、少し移動させ、停止した。
「これだけ…ですか」
「値段に応じてって言っただろう」
早く書類整理を終わらせたかった助手は何度も小銭を入れ、終わった頃には財布の中は空になっていた。
「まいどあり~♪」
博士はうきうきしながら、忙しそうな他の助手達を探し、太郎に小銭を入れさせ手伝いをしていく。
数時間後、博士は自分の部屋に戻り、太郎に稼いだ小銭を出すように言った。
「これは私が稼いだお金です。こんな使い方をするなら私は…」
太郎は部屋の壁を突き破り、外で自爆した。
空から大量の小銭が落ちてきて、チャリンチャリンと音を立てる。
博士は肩を落としながら全ての小銭を拾い、助手達に返した。


たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
以下の記事に詳細あります。


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