サラダバス
子供拐いの魔女に眠らされていた兄妹は目を覚ますと、乗り物に乗っていた。
「目が覚めたか。お前達の家の野菜でバスを作らせてもらったよ」
車体はレタスで、タイヤはトマト。
兄妹はシャキシャキと音を立てながら車内を歩き、出口を探すが見当たらない。
「野菜を食べない限り出られない。野菜嫌いのお前達には無理だろうね」
帽子を被った魔女は運転しながら笑う。
兄は唖然としていると、妹がポケットからマヨネーズを取り出した。
「私マヨラーだから持ち歩いてるの。野菜に沢山かけて食べれば…大丈夫だと思う」
兄はマヨネーズを受け取り、嫌そうな顔をしながら車内のレタスにマヨネーズをたっぷりかけた。
兄妹は口を大きく開け、レタスにかぶりつく。
バスに穴があき、兄妹は外へ脱出すると兄妹の家の前に出た。
「こうでもしなきゃ食べてくれないんだから」
バスから降りてきた魔女が帽子をとると、兄妹は驚きの声をあげる。
魔女の正体は兄妹の母親だった。
たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
以下の記事に詳細あります。
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