株式会社リストラ
トラ達は今日もパソコンに向かってデスクワークをしていた。
一本指でキーボードをゆっくり打っている。
なかなか書類が出来上がらないことに苛立ったリス社長は、トラ達に木の実を投げた。
「期限は今日までだから早くしろ!」
リス社長は頬を膨らませながら怒っている。
「だったらお前がやればいいだろ!」
トラ達は口を大きく開け、リス社長に向かって吠えた。
「社長に向かってガオガオ言いやがって!全員クビだ!」
リス社長は尻尾を机に叩きつけた。
「ふざけやがって…食ってやる!」
社長席の近くにいたトラがリス社長を掴み上げ、口の中へ放り込んだ。
トラはリス社長を丸呑みすると、顔だけリスに変化した。
「リスを食べたことで知識を得た。これからはリストラ社長として会社を大きくしていこうと思う!そのためにはまず人員削減する!」
リストラ社長が木の実を頬張りながら言うと、顔を真っ赤にしたトラ達はリストラ社長に向かって吠えた。