消しゴム顔
私の顔を小さくしてほしいと、魔法使いにお願いした。
魔法使いは私に呪文を唱える。
鏡を見ると、私の顔は白い四角になっていた。
「消しゴム顔さ、顔を削ってお前がなりたい形にするんだ」
魔法使いはテーブルに指をさす。
私はテーブルに顔を擦り付け、顔を削った。
何回か擦り付けて、鏡で確認。
片方だけ少し細くなっていたので、反対側も顔を削る。
「お前の顔からこんなに消しカスが出てるぞ」
魔法使いは私の顔から出た消しカスを見せてきた。
細長い消しカス、細かい消しカス、床にもいっぱい落ちている。
沢山削ったのに、鏡に映る私の顔はまだ大きい。
私はテーブルに顔を何回も、何回も擦り付けた。
「自分の顔をそんなにして…ほら、顔を見てみろ」
魔法使いに鏡を見せられると、私の顔は凸凹の醜い顔になっていた。
「い、いやー!」
目を覚ますと、私はベッドの上にいた。
どうやら夢だったらしい。
やっぱり…整形するのはやめておこう。
たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
以下の記事に詳細あります。