コロナによる面会禁止をいつまで続ければいいのか【リモート面会の普及】
こんにちは。現役社会福祉士のタカヒロです。
今回は、コロナによる面会禁止が続く中、リモート面会をどのように普及していくかを考えてみたいと思います。
僕は介護老人保健施設で社会福祉士として勤務しています。主な業務は入退所の相談支援や調整業務ですが、コロナの影響で入所相談件数はガタ落ちとなっています。
理由は、クラスターという名の集団感染を恐れ、施設に入りたがらない高齢者やその家族が急増したから。「施設=感染」というイメージが植え付けられ、今年6月頃から相談件数が伸び悩んでいます。
そのような中で、施設内でも感染対策を徹底して行っています。介護老人保健施設はご存知の通り高齢者が入る施設であり、身体機能が脆弱な方も少なくありません。よって、感染が広まると重症化する可能性が高いので、感染対策は非常に神経質にならざるを得ない状況です。
具体的な感染対策の一つに面会禁止を掲げています。一時期面会禁止を緩和しましたが、全国的に第3波が流行しており、12月から再び禁止措置を再開しています。
面会禁止になったことで、困るのが入所相談を受けている社会福祉士です。家族からよく質問を受けることが「面会は全くできないのか」「面会できないなら認知症が進むかもしれない」「本人が寂しがっている」など、入所前から不安を抱いている家族は少なくありません。
そこで、リモート面会を考えました。リモート面会とは、Zoomなどのアプリを使用し直接会わずに面会ができる方法です。
しかし、リモート面会が可能になるには機器整備が必要です。僕が勤めている施設にはWi-Fiが設置されておらず、加えてiPadなどの機材もなかった。そこで施設長中心に会議を重ね、12月よりリモート面会が開始となりました。
方法は下記の通りです。
① 面会の予約(家族より事務所へ連絡)
② 1日6件を限度に予約し面会日時を調整
③ 面会前日にZoomのミーティングIDを家族へ送る
④ 当日スタッフが本人の部屋から中継を結ぶ
面会日時はフロア長(看護師長)が調整し、ミーティングIDを送付するのは事務職が行います。分業制にすることで負担の分散を図り、スピーディな調整へつながります。
12月初旬から始めて間もないですが、本人・家族からの印象は良く、「年末に帰省できない孫とリモート面会をして本人を勇気づけたい」などと、前向きなコメントをいただける家族もいました。
このような発想は、コロナが広がらないと思いつかなかったのかもしれません。コロナは「人間が会わなくても会えるようにする」きっかけを作った。前向きに捉えるなら、僕はそう考えます。
毎日暗いニュースばかりですが、久しぶりに人の笑顔を見て、僕自身も嬉しい気持ちになりました。やはり人間は笑ったほうが明るくなりますね。
今後もコロナ対策の一環として、本人や家族だけではなくスタッフも笑えるような企画を考えていきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。