20年11/12　小説📚パロディ「痔滅の刃」No.22　第一章㉒　🔴エイプリルフール

⬜⬜ 「鬼舞都痔家」襲撃4️⃣

⬜ 邸内侵入

母屋で寝ていた20数人の男達は、酒に酔いしれてみんな気持ち良さそうに熟睡していました。

森の 市松達は片っ端から猿ぐつわをかませ、

縄で縛っていきました。

何人かが目を覚ましましたが、

酒でフラフラしている上に昨夜の排便から

時間が経っていないことによる痔の痛みもあり、

さしたる抵抗はありませんでした。

それでも数人が大きな声で「夜襲だ～」と叫びました。

その声は門外にいる禰痔子達にも聞こえるほどでした。
禰痔子は、母屋以外の他の邸から家人達が何事かと駆けつけてきては大変と、

念のため半数の小作人を邸内に入れました。

心配は杞憂に終わりました。
【杞憂】（きゆう）無用な心配。

確かに母屋以外の邸にいる家人にも「夜襲だ～」という声は届きました。

しかし彼らも又、酒で意識が朦朧（もうろう）としている上に、

今日は4月1日の「万愚節」なので、たわいもない事を言って騒いでいるんだろうと、気にも留めませんでした。

【万愚節】（ばんぐせつ）大正時代に、軽い嘘をついても良い日として伝わる。現在のエイプリルフール。

痔（次）号に続く