20年11/25 小説📖パロディ「痔滅の刃」No.35 第二章⑩ 🔴鹿のアルバイト
⬜⬜ 鹿の到着3️⃣
⬜ 生意気な鹿
動物の躾(しつけ)は最初が肝要です。
炭痔郎が親心で鹿達を「鹿の湯」に湯治(とうじ)に行かせたことが、
裏目に出ました。
鹿達は湯治の怠惰な生活に慣れ、過酷な訓練を嫌いました
【怠惰】(たいだ)怠(なま)けてだらしないこと。
鹿(叱)ると、
「あっ鹿い?」とトボケル者。
きつく鹿(叱)ると、
鹿めっ面(しかめっつら)する者。
間違いを指摘すると、
「鹿(仕方)ないでしょ」と突き放す者。
中には、「鹿えし(仕返し)をしてやる」と
睨(にら)みつける鹿まで現れました。
「何か言いたい事でもあるのか?」と聞くと、
角を突き出して「角角鹿鹿」(かくかくしかじか)
【斯々然々】内容を具体的に話さず、その代用として用いる表現。
これだけなら他人には迷惑はかかりませんが、少しばかり目に余る行為が出てきました。
Go Toトラベルの観光ガイドのアルバイト
夜のアーケイド街の警備員
食堂の用心棒
賭博行為
許可なく「鹿せんべい」を販売
平気で嘘をつきまくる
⬜ 鹿を叱る
いい加減頭にきて、
嘴平痔乃助(はしびら・じのすけ)が怒鳴りました。
怒鳴られて悲しそうに、
童謡「叱られて」を歌い出す鹿もいました。
🎵🎵🎵 「叱られて」
清水かつら 作詞/弘田龍太郎 作曲
叱られて 叱られて
口には出さねど 目になみだ
二人のお里は あの山を
超えてかなたの 花のむら
この歌は、親元から離れ遠くの名家へ奉公へ出された子供の心境が歌われています。怒鳴って叱ったものの、「叱られて」が「鹿られて」に聞こえて、何となく鹿の気持ちが分かる心の優しい嘴平痔乃助でした。
痔(次)号に続く