001.世にも珍しき“テレタビーズ懐古厨”が誕生した日
この記事はPodcast√1997 〜昔好きだったアレと、今夢中なコレの話〜
EP001テレタビーズ-乳幼児番組の中でもとりわけガジェットがカッコいいの収録後記です。併せて聴いていただけると幸いです。
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まさかの復活と喜びの声
テレタビーズについてのこのPodcastを配信した約1週間後の2022年10月19日、何の因果かテレタビーズがNetflixオリジナルシリーズとして帰ってくるというニュースが流れた。
このニュースをTwitterで見かけた僕は、思ったよりも多く存在していたテレタビーズフォロワー(本当にそう呼ぶかは知らないが)の反応に胸を躍らせた。
「これはアツい、、」
「テレタビーズに育てられたので懐かしすぎて涙とまらん」
「娘と楽しく見れる世界線、全然予想してなかった嬉しい」
こういった反応をした方々、是非今回のPodcastを聴いて欲しい。
一方で予告編の映像を観て驚いた。
テレタビーズから僕の好きな要素が無くなっている!!
Podcast内でも話したけれど、僕はテレタビーズの牧歌的で緑の多いタビーランドの景色とは裏腹に、彼らが住む竪穴式住居(正確にはドーム)の中に広がっていた未来性というか鉄骨感というか、ジョージ・ルーカスっぽい80年代から90年代にかけて恐らくポップとされていたあのSFらしさが残るセットが好きだった。
薄暗いドームの中にあるのは銀色でメカメカしく角張ってフロッピーディスクの一枚や二枚入りそうなタビートースター。
彼らが食事するダイニングテーブルはコストコの屋外に備え付けられているような無機質で動かないテーブルとベンチ。
空港にある最新マッサージ機のような形状で、テレタビー達の足が少し出る絶妙な大きさのベッドと映画オデッセイでマット・デイモンが重宝していたアルミっぽい素材の布団。
出来損ないの機関車トーマスみたいな水色が少しキモめのルックなのにどこか可愛いらしい掃除機のヌーヌー。
それらが新しいテレタビーズには無かった。
ドームの中に張り巡らされた銀色の柱は黄色に塗り直され、住居内を薄暗い雰囲気にしていた壁は東京ドームのフッ素樹脂膜材のような素材に変更、外からの光を取り込みつつ間接照明によってホリゾント幕のように様々な色に変化します。
タビートースターはデザインが変更され、角が取れて流線形になり色も赤と黄色の組み合わせが眩しい素敵なものになり、ダイニングテーブルもそれに合う配色に塗装しました。
硬かったベッドもIKEAの子供部屋コーナーでフカフカかつ安価なものを見つけてディプシーとラーラが組み立てました。
掃除機のヌーヌーも機関車トーマスとの競合を避けつつ知名度の上昇を図るためオレンジとピンクという、子供向けキャラクターの中では比較的ブルーオーシャンのカラーリングにチャレンジしているではありませんか。
なんということでしょう!!
リフォームの匠がタビーランドに現れたのです。
別にショックとか文句とかそういうのでもないのはここで断っておこう。
僕はひどく捻くれているので、40から50代の方々がスターウォーズのプリクエル(Ⅰ〜Ⅲの新三部作)をあんなのはスターウォーズじゃないとか、庵野監督のゴジラやウルトラマンのシン作品に関して過去作との比較で語らう様子を見て少し羨ましいと思っていたので、少しだけソレぶってみた。
そしてここに世にも珍しき“テレタビーズ懐古厨”が爆誕したのである。
娘と楽しくテレタビーズを見られる”世界線”を作り出した一方で、テレタビーズ懐古厨が誕生する”世界線”を作り出したNetflixは凄いなぁとしみじみ思うのでした。