宮古島自衛隊機墜落の報道について思うこと

今日は、今朝の読売新聞系の記事について書くことにする。

陸自ヘリ墜落直前、エンジン出力が急低下…フライトレコーダーに機長ら対応の音声記録 2023/05/24 05:00

記事で言いたいことは、「事故は機体の不具合が発端で起きた可能性が高まった。」ということらしい。朝読んだ瞬間、誘導されているような気がし、少し疑問を感じた。しかし今(夜9時、記事が出てから16時間経過)になって、疑問は深まるばかり。

それを感じる部分は、

 エンジンに不具合が起き、操縦席から対応すると伝えられた機内の隊員の1人が「はい」と答えた声も記録されていた。機体はその直後に海面に墜落したとみられ、「あっ」という声を最後に音声は途絶えたという。

という部分と、これに続く文章のあたりだ。

疑問1:
ボイスレコーダーだけでもわかることとして、正確に知りたいのは、エンジントラブルの正確な時刻と、エンジンの不具合が起きてから海面に墜落するまでの時間だ。記事の内容からすると、その間2分もあったとはとても思えない。しかし上の文章の直後は、「同機は4月6日午後3時46分頃、宮古島の地形などを確認する目的で空自宮古島分屯基地を離陸した。同54分、近くの下地島空港の管制塔と交信したが、その2分後、同基地のレーダーから機影が消えた。」となっている。つまり全く新しい情報がない。うっかり読むと、墜落まで2分だったと感じさせる文章になっている。

疑問2:
「墜落の直前にエンジンの出力が急激に低下していたことが関係者への取材でわかった。」という。つまり正式な発表ではない。

疑問3:
なぜか全ての関連記事のソースが読売新聞。16時間たっても、NHKも日経も時事も、この件に関して何も書いていない。

とすると、考えられるのは「宮古島近くでの自衛隊機墜落は事故だった」と強く言いたいのではないだろうか。ボイスレコーダーが見つかったのだから、適当なタイミングで分析結果を公表する必要がある。だから「引き上げたボイスレコーダーを分析した結果、やっぱり事故だった」と言う必要がある。これを「関係者への取材でわかった」と書いてくれるメディアが必要だ。

こんな風に感じた。あくまでも記事だけからの想像。妄想。


参考:
高度150m からの自由落下なら、6秒以下で海面。300mでも8秒程度。