混乱時の行動:友人の例を紹介
2003年8月14日にニューヨークで起きた大停電を覚えているだろうか。この時、ある友人が旅行でニューヨークにいた。停電発生はまだ多少明るい夕方だったと聞いている。そして停電発生の翌日に飛行機で帰国予定だったと思う。(但し帰国=日本ではなく、停電はさほど珍しくないとある国への帰国だった。)
停電時、その友人はホテルにいた。すぐに何をしたかと言うと、真っ先にバスに水をため、その後すぐに水と食べ物を買いに行った。戻ると夜は寝るに限ると早めに就寝。(その間、NY市内では水がない、食べ物がない、と怒りが渦巻き大混乱していたらしい。)
翌朝には停電が解消していると思ったが、電気が戻っていない。そこでホテルに連続宿泊の可能性を確かめOK。その後空港に向かう。空港は大混雑。怒号が飛び交う状態。友人は、カウンターで「対応大変だねぇ。何日後の飛行機なら必ず乗れるか教えて欲しい。それに変更したい。」という意味のことを言ったそうだ。するとカウンター職員は、それまであまりにも客に暴言を浴びせられていたため、涙を浮かべ、「私ができる最良の手配をさせていただきます」と言って、2日か3日後のファーストクラスをとってくれたそうだ。エコノミーからファーストクラスへの変更。
友人は、飛行機が飛ぶ日まで、さらにニューヨークの街を堪能し、とってもらったファーストクラスで楽々帰国したそうだ。
出社ができないのにどうしたか?こんな大きな停電で、飛行機が混乱していることが世界中でニュースになっているのだから、そんなにあわてて電話しなくても大丈夫。こう考えたそうだ。
ところで同じ時、同じ街に帰る人がいた。数100キロの距離までは行けるからと直行ではなく経由便、それも目的地までのチケットは保証できない、というのに搭乗したとか。でもやはり経由地で飛行機がなくそこでまた泊まるはめに。結局くたくたで到着。
ちなみに到着日時は、ほとんど同じだったそうだ。
なぜこれを書こうと思ったかと言えば、今回の羽田飛行機事故で、しばらく滑走路が1つ使えない。だから減便があって、予定どおり飛行機に乗れない人が出てくるはず。そんな時は慌ててもしょうがない。何を考え、何をすればよいのか。ニュースを見てたら、あまりにせっかちな人がいたので、この話を思い出して紹介したくなった、という次第。