定期的な感染状況確認(2022/1/1)
報道やSNSから得られる情報は、1次情報ではありません。だからせめて時々数値そのものを見ておこう。そう思ってnoteに時々自分でデータを確認してみようと書いてからまだ10日ですが、今後は定期的にこれをやってみようと思います。今日、1月1日は良いチャンスだと思うので、グラフなどを並べてみることにしました。報道では、嘘がなかったとしても様々な制約から情報が切り取られます。実際のデータを見て比較することで、報道から得られる印象とは随分違うと私は感じています。(数値自体が本当に正しいかはわかりません。それでも傾向を知るには参考になりますね。)
前回記事を書いた12月22日は、南アフリカの感染ピークが過ぎたらしい、死亡者数は増加するかわからない、という時でした。イギリスの感染も増加中でした。今日の時点では、南アフリカの死者数の増え方はあまり増えていない、アメリカ、イギリスなどが感染者急増中ということを確認できます。それ以外に、スペインでは実行再生産数が2を超えてしまったことを知り、驚きました。
まず、12月30日時点でのマップです。ソースはCOVID-19 Data Explorer。(数字は10万人あたり、グラフなどは7日移動平均)
陽性率以外は色が濃いほど大きな数字です。感染者数のマップは、最近、2000人を超えている国がいくつか出てきてしまったので、色の表現がかわりました。感染者はヨーロッパとアメリカが多いこと、しかし死者が多い国が少し違うことがわかります。検査体制もいろいろ。つまり、互いの傾向の違いから読み取れることがありそうだということがわかります。
前回も見た5か国の時系列グラフです。
ざっとみるだけで、イギリスとアメリカの感染者数の増加が目立ちます。イスラエルも急増中。しかし死者数はあまり増えていないらしいことがわかります。
同時に見ても細かいことはわからないので、1か国毎にグラフ化しました。
日本では、今じわりと感染者が増え始めていると言われています。グラフではまだ見えるほどではありませんが、要注意です。注目したいのは、検査数がじわりじわり減少していること。検査を増やすはずだったのでは?市中感染を見つけるには、桁を1つ以上増やす必要があります。(他国と比較すると、少なさが目立ちます。南アフリカよりもかなり少ないです。)それをやっていないので、無症状の感染者が見逃されていること考えられると思います。
感染者数は完全にピークを越えたようです。当初、検査を絞り始めたので陽性者数が減ったのかと思っていました。確かに検査は少し減ったようですが、陽性率も下がっています。だからはやり感染は少しづつおさまって来たと言えるのではないでしょうか。(日本の8月に起きたことと似ています。)もう1つ注目は、死者数が増える傾向がそれほど多くない点です。死者増は感染者増より遅れることは確かですが、それでも増え方は少なく見えます。
イギリスです。比較のため、南アフリカも重ねてあります。感染爆発は本当にすごいです。しかし、6月、7月からの感染者数増加の後も、死者数がほとんど増えていない。今回の増加で死者数がどう推移するか注目したいと思います。あとは検査がどんどん充実されていること、それでも陽性率が上がるほど陽性者が増えていることがわかります。
イスラエルは、3回目、4回目接種が進んでいるようですが、感染者数が急に増え始めていることがわかります。こちらも注目ですね。できれはワクチン接種回数、最終接種から感染までの日数も知りたいです。
アメリカの感染者数増加が著しいことは報道されています。しかし、グラフで見ると、速筆すべきはむしろ、パンデミックの波を通じて死者数が減らないことなのではないでしょうか。(死亡率は多少減少)
今回は、多くの国で感染爆発が起き始めています。それを確認するには実効再生産数です。
1より大きい値の所がかなり多くなっています。スペインのように2を超えている国もありました。2021年夏、日本でが感染急増していた時の最大の実効再生産数は1.78でした。2を超えるということは、4日で感染者数が倍以上になるということです。
実行再生産数が増え続けている国の例です。
感染者数の指数関数的増加がわかります。実効再生産数が減って1以下になって、それから感染者数が減ることを想うと、これからどこまで続くのか・・・
実効再生産数は高いものの、減少傾向にある国々です。
こちらはすでにピークアウトしたか、ピークアウトに向かっていると考えられます。南アフリカ周辺の国々は、先が見えた状態なのではないでしょうか。
今回も、グラフ化したデータを並べただけです。しかし、各国、いろいろな違いがあることを改めて確認できました。特に、あまり報道されなくなった国がどのように推移しているかを確認しておくことは重要です。例えば南アフリカとニュージーランド。増える時は報道されるのですが、減り始めるとあまり報道されなくなる。こんなことにも注目していきたいと思いました。
(グラフと地図にミスがあったので入れ替えました。1/11)