データを大事にしていない残念な事例の続報

少し前に書いた横浜市の「データを大事にしていない残念な事例」に関する続報です。原因が、市長自身にあったらしいことが分かってきました。

まず経緯。横浜市長に最近就任した中山氏が、10月13日の定例記者会見で、ワクチン接種率の説明を行った際に、接種率の説明をしました。65歳以上と12歳から64歳に分けて説明。全世代の接種率は69.3%と説明しました。但し、この「全世代」は12歳以上のこと(この部分は詳細説明なし)であるにもかかわらず、0歳以上を全世代としている国の数字59.29%より10%高い、という発言をしました。
市長会見の原稿、および参考資料に12歳以上の数値と0歳以上の数値は記載されていたものの、比較はないとのこと。つまり参考資料にあった国の0歳以上の数値を使い、横浜市の12歳以上の数値とを勝手に比較したのは、市長本人であったらしいことがわかりました。

最初の問題は、市民の指摘で発覚したそうです。数値を見ている人ならすぐわかります。これれほど単純なことで担当者が説明を求められ、後に結局は市長が原因らしいことがわかった、という流れのようです。


データ(比率)の比較の最も基本的な注意は、同じ土俵で得られたデータであるか、という点でしょう。これは誰にでもわかる話です。数学科も卒業、臨床統計が専門でデータサイエンティストを名乗る元大学教授がこのような状態??

私は「データを大切に」したいと考え、日々発信しているのですが、それがは夢物語のように見えてしまいました。


中山竹春:今年6月まで横浜市立大学医学部教授。データサイエンティスト、コロナの専門家との触れ込みで、横浜市長選挙に8月初当選。オフィシャルサイトには、

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との記載があります。

(個人的感想:コロナの専門家と言う割には、選挙中、KF94というマスクを上下逆につけていました。ランダムに正しい時もあったそうなので、ワイヤーの重要性を理解していないようです。大阪のイソジン騒動にも関わっていたとか。新型コロナの抗体および中和抗体に関する論文もありますが、ここでも何度も取り上げている、今はまだわからない、が重要であることを理解していない内容です。今回の騒動の件も含め、データを大切にしている人、という印象は全くありません。)