アストロゼネカ4000万回分キャンセル

ワクチン3回目接種は若い人ほど少ないが、感染者は若い人が多い。だからワクチン接種を!というキャンペーンが続いています。

そもそも当初の株に対応して作られたワクチンが、オミクロン株に効果があると言えるのでしょうか?

いずれにしても、ワクチンを国がどれだけ確保しているのかを知ることは、今後どれだけ在庫セールが行われる可能性があるかを知る手がかりになります。今回は4000万回キャンセルの話題から少し調べてみました。まず、ワクチンの追加調達 で書いたとおり、今のところ発表されているワクチン調達は、以下のとおりです。

2021年
 ファイザー      1億9400万回 (1億4400万回+5000万回)
 モデルナ          5000万回 (4000万回+1000万回)
 アストロゼネカ     1億2000万回
2022年
 ファイザー      1億2000万回  契約締結 2021/10/7
 モデルナ         5000万回  契約締結 2021/7/20
 ノババックス     1億5000万回  契約締結 2021/9/7
2022年追加
 ファイザー       7500万回  締結発表 2022/3/16
 モデルナ         7000万回  締結発表 2022/3/16


そして4月11日発表によると、このうちアストロゼネカの1/3をキャンセルする、ということです。

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アストラゼネカのワクチン 4000万回分の購入キャンセル 厚労省
2022年4月11日 22時53分
「アストラゼネカ」の新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省は1億2000万回分を購入する契約をしていましたが、今後、接種が大幅に増える見込みがないなどとして4000万回分をキャンセルしました。
アストラゼネカのワクチンは接種後、極めてまれに血栓が生じるおそれがあるとされ、厚生労働省は去年8月、接種の対象を原則40歳以上として公的な予防接種に追加しました。
厚生労働省は1億2000万回分を購入する契約を交わし、これまでに合わせておよそ20万回分を全国の自治体に配送しています。
ファイザーやモデルナのワクチンの成分にアレルギー反応が出る人などが接種を受けているということですが、接種回数は10日までの8か月間でおよそ12万回にとどまっています。
このため厚生労働省は今後もアストラゼネカのワクチンの接種が大幅に増える見込みがないなどとして、4000万回分をキャンセルしたということです。
キャンセル料については契約上、明らかにできないとしています。
残るおよそ8000万回分のうち4300万回分はすでに途上国を中心に海外に供与していて、さらに増やすことで各国と調整しています。
厚生労働省は「今回のキャンセルがあっても国内でのワクチン供給に問題はない」としています。
アストラゼネカは「当社のワクチンが必要となる時期や量を踏まえて政府と調整の上、供給を行っている」などとコメントしています。


経緯を見ておきましょう。アストロゼネカのワクチンと言えば、菅内閣の2021年に契約し、国内生産をする、というのが話題になっていました。

コロナワクチンの大半を日本国内で製造へ アストラゼネカ
2021年2月20日 4時59分
製薬大手アストラゼネカが、厚生労働省に承認申請を行っている新型コロナウイルスのワクチンについて、日本法人のワクチンの責任者がNHKの取材に応じ、承認され次第、日本国内で大半のワクチンを製造し、速やかに供給していく考えを示しました。
(略)
このなかで、田中執行役員は、日本政府と供給契約を結ぶ6000万人分のワクチンについて、承認されれば、4000万人分以上を兵庫県芦屋市に本社がある製薬メーカー「JCRファーマ」の工場で生産し、速やかに供給していく考えを示しました。
(略)

回数は4000万回以上となっていますが、実際にはよくわかりません。例えば日経記事では9000万回分の原液を日本で生産する計画と書かれています。

続いてJCRファーマで調べてみると、実は1月末に以下の記事がありました。

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「英アストラゼネカから受託生産している新型コロナウイルスワクチンの原液の契約延長について言及がなく、23年3月期の業績悪化が懸念された」とのこと。その後反発したようですが。

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要するに、ワクチン開発が順調なのか、という懸念から株価が下がり、治療薬を作るというので回復した、ということのようです。


この流れを見ると、少なくとも日本で製造する予定だった4000万人分がキャンセルされているように見えてしまいますね。日本政府側がキャンセルしたように記事には書かれていますが、本当の所が知りたいものです。

もう1点、わざわざ「極めてまれに血栓が生じるおそれがある」という点を挙げている点も気になります。モデルナよりリスクが高い、と理解できてしまいます。それを途上国などに提供とは。。。


治験が終わっていないワクチン、効果さえわからなくなっているワクチンを、多くの人、特に若い人に接種するよう促すことは、絶対にやめて欲しい!
危険かもしれないと言われているワクチンを、途上国に提供するな!