【USGAAP】低価法(Subsequent Measurement of Inventory)
1.資産の評価方法
①非貨幣性資産(Nonmonetary assets)・・・土地、建物、設備(PP&E)等
⇒原価で表示(取得原価主義)
➁貨幣性資産(Monetary assets)・・・現金、売掛金、市場性のある有価証券
⇒時価で評価
2.低価法における棚卸資産の評価
①棚卸資産は非貨幣性資産の為、原則は取得原価にて表示するが、時価が原価を下回る場合には、低価法に基づき、時価まで評価を下げる。(保守主義)
➁時価の下落による評価損(write-down)に重要性がない場合
⇒評価損を売上原価として計上 Dr.)COGS/Cr.)Inventory
➂時価の下落に重要性がある場合
⇒売上原価ではなく、営業外費用として個別に計上
Dr.)Loss on subsequent measurement/Cr.)Inventory
3.棚卸資産の時価
①原則=NRV(Selling price - Selling cost)
➁例外=棚卸資産の評価方法としてFILO、または売価還元法(Retail method)を適用している場合、以下の3つの価格の真ん中の値
a)再調達原価(replacement cost) (ceiling)
b)NRV
c)NRV-normal profit=見積りの売上原価 (floor)
4.IFRSにおける棚卸資産の測定
⇒棚卸資産は、原価とNRVのいずれか低い額により測定
5.低価法における評価減(write down)
①USGAAP
低価法を適用し、結果として棚卸資産の評価減が行われた場合、評価減はその後の状況の変化に関わらず、戻入れはされない
⇒recoveryはしない。一方通行(下げるのみ)。
➁IFRS
NRVの増加が明らかである証拠がある場合には、評価減の戻入れを行う。
但し、戻入れの額は当初の評価減の額を限度とする
なお、新しい帳簿価額は、原価と修正後のNRVのいずれか低い方の金額