Claude2小説 「星間の約束」
はじめに
前回、初めてClaude2で物語を生成しましたが、初めてなのに、かなり出来の良い物語が生成出来ました。
前回の記事はこちらです。
これ、真面目にプロンプトを整理したら、さらに良い物語が生成出来るのでは?と考えて試してみました。
トークン数が大きい事もあり、「あらすじ」が結構生きるのでは?という想定のもと、ChatGPT-3.5にあらすじを生成してもらいました。
まずは、少し短めですが「星間の約束」という宇宙を題材にした恋愛小説。こちらは短い事もあり、少しだけですが、生成の変な部分をChatGPT-3.5を使って修正してもらっています。
それにつけても、DALL-E3さんは素晴らしい挿絵を描いてくれますね!
本当はこの話は投稿の予定がなかったのですが、DALL-E3の生成したイラストが素晴らしすぎたので、投稿する事に決めました。この話は倫理的にも道徳的な良い話なので、作成しやすい感じですね。
Claude2の本気が見られるのは次回かと思いますので、ご期待下さい!
「星間の約束」
夏の夜空がキラキラと輝いている。
僕はいつものようにベランダで星を眺めていた。すると突然、一つの星が動き出した。はて、あれは流星か? いや、まるでこちらに近づいてくるようだ。
ドシン! と大きな音がして、近所の空き地に物体が激突した。僕は驚いて飛び起き、その衝撃の中心地点へと駆けつけた。そこには円形の乗り物があった。中から一人の女の子がよろめきながら現れた。長い銀色の髪と、虹のように輝く瞳。彼女は地球人とは違う存在だった。
「宇宙人だ!」
僕はそう思った。彼女は僕を見ると、響き渡る声でこう言った。
「ねえ、地球人、宇宙船がどこか変なの。助けてくれる?」
僕はためらいもなく、彼女の手を取った。
「当然、手伝うよ。でも、泊まりにうちに来ないかな?」
彼女は頷いて、僕とともに家路を急いだ。
僕の名は松本裕太。彼女の名はゼリエリアとのこと。遥か宇宙の果てから来た美しい宇宙人の女の子だ。こうして僕の平凡だった日常は、ゼリエリアの出現によって一変した。
次の日の朝、僕はゼリエリアを起こしに彼女の部屋へ行った。彼女はベッドの上で丸くなっている。
「ゼリエリア、起きて。朝ごはんの時間だよ。」と声をかける。
するとゼリエリアがグッと体を起こした。
「食事? 良かった、腹がすいたんだ。」
彼女は嬉しそうに言うと、ベッドから飛び降りて僕の腕を掴んだ。
「ねえ裕太、朝食には何があるの?」
「うーん、パンと卵と野菜の煮物ぐらいだね。」
「え、そんなの食べられるの? 私の星では、朝食にはケロガイトを煮込んで食べるのが常識なのに。」
僕は驚いて言った。
「えっ、ケロガイト? うちにはケロガイトってないよ。」
ゼリエリアはがっかりした表情をした。
「そうなのね、残念。じゃあ仕方ない、あなたの食べ物で我慢するわ。」
朝食の席で、ゼリエリアはパンを前にして困惑している。
「どうやって食べるの? 生でかじるの?」と訊ねてきた。
「いや、トースターで焼いてから食べるんだ。見てて。」
僕はパンをトースターに入れ、レバーを押した。
ゼリエリアは「おおー!」と感心している。パンが飛び出すと、慎重に手に取りかじった。
「うまい! この香ばしい食感が好き。」
彼女は真剣な表情でパンを頬張る。
卵のゆで方を教えてやると、彼女は両手で卵を持ち、がっつりかじりついた。流れる卵の黄身を手と口で受け止めようと懸命だ。母は呆れながらも微笑んでいる。妹の杏も新しいお姉ちゃんが大好きな様子。
ゼリエリアのおかげで毎日が活気に満ちた家族の時間になった。宇宙人の常識は地球の非常識。でもそのギャップが新鮮だ。この日々も、ゼリエリアの修理が終わる日まで続くのだろうか――。
そんなある日の放課後、僕はゼリエリアを公園に連れていった。彼女は木の枝にぶら下がったり、砂場で砂山を作ったりと、子供のように楽しそうに遊んでいる。すると近くで遊んでいた少女が、転んで膝を擦りむいて泣いているのが見えた。
ゼリエリアはすぐにその子のところへ行き、唇にキスをした。
「シリュラ・シリュラ・ノ・ヴィエル!」
そう唱えると、少女の傷が治ったようだ。
僕は呆れて言った。
「ゼリエリア、地球ではキスすると恋人の証だからやめて!」
ゼリエリアは首を傾げる。
「え、でも私の星では、傷ついた時に唇へキスをするのが常識なのに。神秘的な回復力があるの。」
ゼリエリアはその言葉に続けて、謝罪の意を示すために少女の手を優しく握った。
「ごめんなさい、地球の習慣と違うとは思わなかった。」と謝るゼリエリア。
少女の母親にも状況を説明した。
その日の夜、ゼリエリアは窓から夜空を眺めていた。
「うっすらと見えるあの星が私の故郷よ。」と彼女は言った。
「へえ、すごい遠くから来たんだね。どんな星なの?」と僕が訊ねると、ゼリエリアは目を細めた。
「美しい水晶でできた建物が立ち並び、空はいつもオレンジ色に輝いているの。でも毎日が単調で退屈なんだ。」
そう言ってゼリエリアは僕を見た。
「地球に来てから、毎日がとても楽しい! あなたや家族と過ごせるから。」
僕は胸が熱くなった。
「そうかい、良かった。僕たちも君がいるおかげで毎日がにぎやかだよ。」
ゼリエリアは僕の腕に頬を寄せかけ、そっと目を閉じた。二人は無言で星を眺めるのだった。
そんなある日、宇宙船の修理が終わったとゼリエリアが告げた。
「もう少しでこの星を離れることになるわ。寂しいけど仕方ないでしょう。」
僕はショックで言葉が出なかった。胸の奥がどんどん痛くなる。ゼリエリアは僕の手を握り、力強く言った。
「ねえ、約束して。大人になったら宇宙船で私の星に会いに来て。」
「必ず会いに行く。そのために宇宙飛行士になる!」僕は大声で言った。
ゼリエリアは笑顔で頷くと、優しく僕の頬にキスした。
「約束するわ、また会える日を楽しみにするね。」
そして彼女はシルバーの宇宙船に姿を消した。僕は涙を浮かべながら、いつか再会を誓ったのだった。
10年後、僕はついに宇宙飛行士になった。胸にはゼリエリアとの思い出のペンダントを秘め、僕は彼女の星を目指す宇宙船に乗った。
長い星間飛行の末、遥かかなたにゼリエリアの故郷が見えてきた。美しいオレンジ色の星。
宇宙港に降り立つと、そこには待ち構えていたゼリエリアの姿があった。10年という歳月が流れたが、ゼリエリアの容姿は全く変わっていなかった。
「裕太、会えて嬉しい!」
彼女は飛びついてきて、僕と抱き合った。
「約束を守ってくれてありがとう。ずっと待っていたの。」とゼリエリアが言った。
僕たちは手を取り合い、ゼリエリアの故郷を見渡した。地球とは違う景色に僕は感動した。
こうして、10年越しの約束が果たされ、二人の新たな未来が始まったのだった。