Who can read the future?(1)~”風”が吹き抜けた後に~
ひっそりと書く。
1/28(土)。
あのまあまあ大雪の日の朝。
わたしと娘はその日、
"風くん"に会いに行くことしか考えていなかった。
大雪の影響で公共交通機関も動いたり動かなかったりしていたけれど、
Love All Arena Tour福井公演の1日目は予定通り開催される、ということだった。
車を、駐車場の路面を、
ふっさり覆う真っ白な雪を汗だくになりながら下ろし(駐車場の端に立派な雪山にして積み上げ)、15時すぎには出発。
本来30分弱で着くはずの目的地まで、雪道のドライブ。
そして、ちょうど目的地の駐車場に着いた頃。
不意に妹から電話がかかってきた。
あとで思えば、妹の声はいつもよりもトーン低めだったかもしれない。
あとで思えば。
でもわたしは、何も気づかなかった。
その時には全く。
何も気づけないまま、
風くんがそこにいて、仙人のようにおだやかに皆に語りかけ、低くやさしい声で歌い、熱いvibesを届ける、夢のような時間を娘とふたり、ただただ享受していた。
至福の時間に後ろ髪をひかれながらも、容赦なくさらに降り積もり凍りついていく雪に怯えつつハンドルを握り、無事帰宅。
その夜は当然くたくたに疲れ、娘と入浴後、あっという間に眠ってしまっていた。
翌朝。
この日は昨夜お留守番だった夫もちいさな息子も、わたしたちも、
誰ひとり早起きする気などなく悠々と朝寝坊をしていた。
9時頃だったか。
妹からの着信音で目が覚めた。
まだ眠いので電話を取れず、LINEに「すまんねむ」と送信。
そのついで、SMSに新着メッセージが入っているのになんとなく気づく。
開いてみると母親からだった。
思わず飛び起きて妹に電話を掛け直す。
「・・・え、どういうこと?!」
(・・・続く)
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