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2022年8月、新型コロナの第7波が猛威を振るっています。東京では、7月末から8月上旬にかけて、ピークを迎え減少傾向かなと思いきや、3年ぶりの規制のない夏休み、お盆休みのためか、全国では感染者が増加傾向の様子。本当に早く収束してもらいたいと願うばかりです。
そんな中、家からの突然の連絡。。。夏休み中の子供が発熱したとのこと。
コロナ禍での医療の在り方や、コロナと共存する会社の対応策、事業継続、働き方改革等、自宅待機をしながら感じたことを書いてみます。

体験してみてわかる現在のコロナ情勢

子供が発熱。家族からの連絡をもらい、ついに来たか?と思いつつ、状況を確認すると、発熱だけでそのほかの症状はないとのこと。まずは解熱剤と寝ることで様子を見てみました。
コロナ禍のご時世、やはり、医者に診てもらいたいと思うところですが、「熱がある」となると、なかなか見てもらえるところがないのが現状でした。近くの小児科では「待てば見てもらえるが、どれくらいになるかわからない」のと、「待っている間にコロナに感染するリスクが高い…」とのこと。
夜になり、熱で苦しそうなことから、様々問い合わせをしたり、調べてみたりしましたが、全然話にならない…。
妻の必死の対応で何とか、訪問診療で見てもらえるところを見つけ、深夜、お医者さんが来てくれてようやく診察…。一通り様子を診ていただき、検体をとって、解熱剤を出していただき、翌日結果を連絡しますとのことでした。
結果は、コロナ陽性とのこと。見ていただいた医療機関から所定の手続きで報告をするということで、それ以降、保健所等からの連絡は特になし。厚労省からメールが1通来たのみです。(大した内容は記載されていない…)
幸い、2~3日で子供は元気になりましたが…。

医療崩壊なのか?

「医療崩壊だね…」妻の一言。
なんといっても、お医者さんに診てもらいたいときに診てもらえない。この現実が一番問題ではないか。テレビ等の報道では、「医療崩壊」と叫ばれており、「全数把握が問題だ」とかいろいろ言っています。
コロナの報道を2年前から見ていますが、企業経営をしている側からすると、なんで対応ができないのか本当に疑問に思う。企業経営で、2年以上も改善されていないことは致命傷だと思う。
今回、訪問診療に来てくださったお医者さんは日付が変わるくらいの時間に来ていただいたように、現場で対応してくださっている方々は本当に一生懸命やっていると思いますし、大変な状況であると思います。おそらく私たち一般人からは想像できない状況だと思います。
しかし、報道等で出てくる対策を聞いていると、なんかズレているとしか思えない。本当のボトルネックは何か?国も、自治体も、病院を統括するところもわかっていないのではと感じてしまいました。
システムに入力することが改善されれば、診てほしいときに診てもらえるようになるとは到底思えない。本質はそこではないと思います。都知事が、「システム入力の問題ではなく、ITの問題だ」といっている映像を見ました。まさにその通りだと思います。詳しいことはわからない素人なのであまり言いたくはないが、企業経営でうまくいかないときは、ボトルネックを見つけ、改善をできる限り早く実行するよう対策をとる。それでも改善しなければ、さらなる対策を考えるのが当たり前だと思う。現に、大半の大手企業をはじめ、私たちのような中小企業も、試行錯誤しながらどうにかコロナ禍に対応し、何とか事業を継続するように努力している。企業経営に携わっているニュース番組のコメンテーターも言っていましたが、何年同じこと繰り返しているのだろうか…もう少し現実を見てほしいとつくづく実感した次第です。

太平社のコロナ対策(事業継続と、社員の安全確保)

そんな訳で、必然的に濃厚接触者となってしまい、自分で決めた規定に従い、自宅待機・在宅勤務をすることになりました…。

私が、本格的に対策を講じなければと考えたのは、2020年に入ってからです。いよいよ緊急事態宣言が出るぞとなりつつある2月、3月あたりだったと思います。どのような対応が必要なのか、試行錯誤しながら一つ一つ対応をしていった記録が残っていました…
皆さんもそうであったと思いますが、どんなウイルスなのかよくわからない状況のところからですので、本当に試行錯誤の連続でした。

最初に考えたのは、事業を継続するということです。お客様にご迷惑をかけないようにするために、どうすればよいか、そして社員の安全をいかに確保するかということでした。
そのころ言われていた対応策、換気、手洗い、手指消毒、うがい等の実践や、体温計測等の協力を呼び掛けていました。

緊急事態宣言で在宅勤務

ついに発出された緊急事態宣言…
太平社は工場を中心とした生産現場を持っています。事業を継続し、お客様からご用命いただいている案件に対応するためには、工場を稼働させ、機械を動かさなければなりません。様々な方面を調べたり、確認をしつつ対応方針を急遽作成しました。そのような中、2020年4月にいろいろ反発はあったものの、急ごしらえで、とりあえずの在宅勤務ができるように対応しました。
とにかく、業務を止めない、事業を継続するための仮対応の在宅勤務みたいなものでした。
先ずは、お客様にご迷惑をかけないよう、日常業務が在宅でもできる部署だけの対応として、生産現場を含めたそれ以外の部署には、時差出勤といった制度を導入し出社をお願いしました。
かくいう私も、代表印の押印の必要性、経理関係の承認・押印もありましたし、出社をしている現場が多くあることから毎日出社をしていました。(せめてものコロナ対策として、電車通勤が車通勤になりましたが…)

働き方改革を含めた制度拡充

2020年はコロナ対応に追われた年でした。
頭の中では、そのころから言われだした「働き方改革」を含めて、デジタル化、システム化への対応をこの先数年かけてどうやってやっていこうか考えていた時でした。
数年単位で実施しようと思っていたことが、結果、一気に対応することになりました。
2020年4月からの緊急事態宣言下で実施した、暫定の在宅勤務を対象部署、出社部署でそれぞれで検証して、より一層、業務が円滑に進むように見直しを行い、2020年の夏ごろ、正式に在宅勤務を制度として導入することにしました。コロナ禍がなければ、おそらく在宅勤務の導入はなかったと思います。その他にも、社員からの意見を聞き、アクリル板の導入、除菌ペーパーの導入をしたり、お客様とのやり取りのためにオンライン会議システムの導入、在宅勤務制度のためのチャットツール、データのやり取りのための仕組みづくり、持ち運びしやすいPCへの入替…などなど。一通りのコロナ対策を講じ、どうにかパンデミックの中でも、企業運営ができる体制を構築しました。それが、結果的に「働き方改革」につながっています。

私の仕事

原則、毎日出社をしていた私自身も、意図せぬことから急遽在宅勤務をすることになってしまいました…。
もともと個人的には、私の仕事はどんな環境でもできるようにしていました。会社のスマホがあれば、大半のことはできる。あとはメモと筆記具があればどうにかなります。そもそも私自身の仕事は、印鑑を押すこと以外は、会社のインフラを利用して何かをすることはほとんどありません。仕事の大半は考えることが中心で、資料を作ったり、ブログを書いたり、必要なデータだったり、資料を何らかの形で見ることができれば会社でなくてもできるように、意識してやっていました。(万が一出社できない状況になってもどうにか回るようにするという意味で)
実際には毎日出社していましたが…。
しかし、いざ、強制的に家で仕事しなくてはとなると話は別で、なんだか大きな違和感がありました。

自分自身が作った制度を利用してみて

社員が在宅勤務をどのようにしているのか…
会社と同じ業務ができることはカタチ上は確認していましたが、正直、細かいところまではよくわかりませんでした。
就業時間のすべてをPCの前に座って業務をしているかもしれませんし、子供がいる家庭では、いろいろ対応しなければならないところも出てくるでしょう。そうしたことは織り込み済みで制度を導入したのですが、実際にやってみてわかることも多くありました。
いつもとは違う環境で仕事をすることも必要ですね。実は、コロナ対応として様々対策を講じてきましたが、中でも在宅勤務は、私の中では当初、事業を継続するために、どちらかというと後ろ向きな対策でした。(とりあえず対応しなければという対処療法という意味合いが強かった)
初めてだからかもしれませんが、実際にやってみると、いろいろ考えることができます。普段会社では思いつかないことも出てきたりします。
うまく活用すれば、日常、出社時と違う環境での仕事で、新たな発見や新たな発想が出てくるかもしれないと感じました。出社しているときと、そん色ない業務ができる。これはとても大切なことですが、頭の中や発想等は、仕事や業務について、もっと新しい発想に向かうとよいなと思いました。

これからの、働く環境・・・

太平社では、オウンドメディア「SHARE」を発行しています。特に、最新号(9号)では、「コロナ禍の疲労とストレス」と題して、専門家の方がコロナ禍の働き方や、テレワークでのストレスについて語っていただいています。そうした内容を思い返しつつ、実際に在宅勤務をしてみて、改めて働き方について考える機会になりました。
(「SHARE」については、太平社ホームページを参照してください。詳細な内容は申し込みをいただくことで取り寄せも可能です)

今後も、時代の変化に合わせて様々な制度の検証、見直し、拡充はしていく必要があると思います。
現在、在宅勤務は限られた部署しかできませんが、時代の流れ的には、対象部署も広げていかなければならないと思います。
さらなるネットワークの構築や、システム化は必要ですが、在宅勤務だけですべての部署が仕事ができるようにするくらいのつもりで考えていかなければいけないのでしょう。

でも、やっぱり何が大切か?

新しい環境で、ただ楽になりました、仕事がしやすい、これまでと同じです…といった「働き方改革」では困る…。
業務改善や、さらなる効率化だったりがあったうえで、新しい環境を整え、これまでの出社時と同等の仕事、パフォーマンスの発揮ではなく、これまでよりも、よりパフォーマンスを発揮できるとか、新たな発想で新しい仕事を開拓、受注するといったことを期待できるようなカタチにしていかなければなりません。

どこまでできるかわかりませんが、社員の意見も聞きながら、働き方については、引き続き検討をしていきたいと思いますし、新たな展開があれば、折に触れてこのブログでも書いていきます。