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【2024年経営計画発表】挑戦と変革を振り返る

社長就任以来、毎年2月の創立記念式典で経営計画を発表してきました。今年で6回目になります。2023年の情報・データを基に、日々考えていること、目指すべき方向性を形にしました。資料の準備から発表まで、私が直面したこと、得られた学び、会社の変化について、書いてみたいと思います。

経営に情報・データを活用できるようになり、社員の反応が変わり、よい会社になりつつあると感じることができました。

そのように感じたことについて綴ってみたいと思います。

昨年から変わったこと

今年で6回目になりました。資料を作成している段階で、過去の発表を少し振り返ってみました。やはり、年々ボリュームも、書いている内容もレベルアップしていると思っています。(レベルアップしていなかったら問題ですが…)
昨年までは、取り掛かるのが概ね10月くらいからでした。決算の数字がまとまって、年末の予測が出始めるころからデータの収集などを始めます。正味3から4か月程度をかけて作り上げていました。(昨年の発表についてはこちらをご覧ください)
今年はこれまでとは違い、年末年始にかけていろいろ経営的な判断をしなければならないことなどが重なったこともあり、数字やデータの収集は年末くらいからやっていましたが、資料作成に取り掛かったのは年が明けてから。およそ1か月で作り上げました。そして、昨年は100枚くらいのスライドでしたが、今年は約70枚のスライドを完成させました。
ボリュームの差ではないですが、私なりに昨年以上に具体的なものになったと思っています。

良い会社の条件

ところで、私が考えている良い会社の条件というのがあります。上記の通りなのですが、目標とかビジョンについては当然のこととして、情報・データの収集・活用ができる会社は強いと思っています。
つまり、強い会社は様々な活動をデータ化して、分析、活用できるということです。先進的な仕組みを使ってデータベース化し、システムから吐き出せれる情報を活用できることが最善とは思いますが、そこまで先進的でなくても、様々な活動から出てくる情報を数値として認識して、その情報をもとに施策を考えていくことが必要だと思っています。(詳しくは、こちらのブログにも書いています)
私がこの会社に入ったころは、活動が数値として管理されていませんでした。数値をアナログなカタチで取っていたとしても、バラバラに管理されており、活用もできていない状況でした。社長になって初めてこの経営方針を作ったときに、一番最初にこの二つのことを社員の皆さんに伝えました…。

情報・データの活用ができてきた!

年々、システム等に少しずつですが投資をしたこともあり、だいぶデータが集まるようになってきました。
データを集めるには、その基になる数字を収集してそれをシステムにインプットすることが必要です。最初のころは、そもそも、基になる数字を集める意識が薄かったのですが、システム投資をしたこともあり、だいぶ意識が変わってきたと感じています。
そのため、経営方針を作るためのもとになる数字を集める作業が格段に楽になりましたし、時間もかからなくなっています。
日々、過ごしているとあまり感じることはないのですが、年に一度じっくり考えるようなときに「進歩した」と感じました。

短時間で完成した訳…

資料作成にかかる時間が短くなったのは、データの収集ができるようになっただけでなく、思っていた以上に、社員の皆さんの取り組みがしっかりしてきたことが要因だと思っています。
年々、社員の皆さんが取り組んでいることが明確になってきていると感じていますし、それに対して数値をしっかりと把握している点が良いのだと思います。なので、取り組みに対する結果のレビューもだいたい見えていたおかげで、ある程度の発表内容は頭の中でまとまっていたことがこれまでとの大きな違いで、短時間で資料作成ができたのかもしれません。

初の試み!

今年は、6回目で初めて発表前に関係部署に裏どりをしました。
それぞれの部門や担当ごとに、こうした内容を発表しようと思っているけど、数値を含めて内容は間違っていない?と聞いて回ってみました。
思った以上に、良好な反応が返ってきたことと、数値についても合っている、間違っているの反応が早かった!それだけ、皆さんが取り組むべきことに興味を持って活動をしてもらっているということなんだと、うれしく思いました。

2023年の振り返りと2024年の方針

発表内容について…
ブログでもたびたび書いていますが、昨年はWEBマーケティングでさらなる成果を出したいと活動をしました。
22年~本格的にWEBマーケティングを始めました。始める前は、WEBサイトからの問い合わせは皆無だったものが、年を追うごとに問い合わせ件数、さらには受注件数が伸びています。
活動をしたことによる成果が目に見えることは非常に良いことだと思いますし、実際に取り組んでいる社員の皆さんにとってモチベーションにつながっていると思います。
しかし、残念ながら、売上実績という面ではなかなか厳しい状況が続いています。新しい案件は確実にプラスになっている。数値のデータからもそれは明らかです。78年間の太平社の歴史の中で、ずっと支えてくださった大口のお客様から受注している案件が、年々発行部数などの減少により売り上げが厳しい状況になっています。でも、やっていることは間違っていない。あともう少し歯車がかみ合えば、必ず売上としての成果もついてくると信じて取り組みを進めるように資料も作りました。

生産部門の成果

さらに、2022年に太平社ちとせBASEが竣工し本格稼働を始めて約1年半が経過しました。(ちとせBASEについてはこちらに詳細を記載しています)製造環境の整備、機械の更新等を行った結果、製造部門の生産性の向上は目を見張るものがありました。
これも、とにかく数字を記録してほしいと言い続けたからこそ分かったことだと思います。明らかに、移転前とは違っています。作業準備時間、稼働スピード、作業点数、内製化率どれをとっても移転前を大きく上回っています。ものによっては限界値に近い数値を記録しているところもあり、いろいろ考えた末に建設を決断した工場でしたがやってよかったと感じました。
これも、しっかりと数値を記録したからこそ実感できるものなんですね。

発表に対する反応が違う!

私の中で創立記念の発表は、なるべく1時間で話をするよう心掛けています。スライドも1時間で話すと思って作っています。
今回も1時間かけて、社員の皆さんにお話をしました。冒頭に書いたように、約70枚のスライドです。1枚1分弱のペースですが、当然ながらそうはならないページもあります。毎年ですが、結構なハイペースになってしまいます。そうした発表でも、聞いている社員の目が年々変わってきていると感じています。これはすごくうれしいことだと思います。
経営者や講演をされるような方々ならわかると思いますが、立って話をしている側から、座って聞いている側を見ると聞いているか聞いていないか、興味がありそうかなさそうかは結構わかるものです。私自身はあまり人前で話をする機会は社員に向けたタイミングくらいしかありませんが、毎年行うことでこれまでとの違いを感じることができます。

先ほど書いたように、全部署ではありませんが、今年は発表前に資料を提示して裏どりをしました。そのため各担当ごとにこんな話をするというのは何となくわかっているはずですが、それでも、聞いているときの反応が違う!
全員が全員興味を持った目で注目をしているわけではありませんが、社長は何を考えているのか聞いてみようという姿勢で聴いてくれていることが、続けてきてよかったと非常にうれしく思えました。

発表を終えて

2月の中旬に経営方針を発表したとお話をしました。このブログを書いているのは、発表が終わって一息ついているところです。しかし、発表した内容を振り返って、自分をほめようと思っていたのですが、自分で書いた内容にはやらなければならないことがたくさんあります。
改めて、やるべきことをピックアップしてみると結構な量になっています。
ゆっくりしている時間はないですね。早速、取り組みを始めていきたいと思います。
今年の取り組みや成果についても、時に触れて書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。