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オススメしません。ニセコアンヌプリLooop。

自称トレイルランナーが、“走る“をテーマにnoteを書いてます。
今回は“昭和初期に使われていた生活道路”について書きます。

インバウンドで賑わう北海道のニセコエリア。
このエリアの一角にある倶知安町で7年ほど暮らしていたのだが、この頃から気になっていた地形図上に存在する『道』。

電子版地形図に書き込んでみた

この『道』の名前だが、ChatGPTに聞いてみてもパッとした回答がない。再生成するたびにコロコロ変わる。なので、ここでは『気になる道』とでもしておこう。

大正6年の地形図に『気になる道』がしっかりと載っている。

『気になる道』までの行き方

倶知安町から五色温泉まで、夏季の間に通行できる道道58号線から国設ワイスホルンスキー場跡に続く林道から攻めるか、五色温泉インフォメーションセンターから鉱山跡から攻めるかのどっちか。

今回は、後者の鉱山跡から攻めてみた。こっちは下り基調なのがポイント。
五色温泉インフォメーションセンターに車を停めてスタート。
イワオヌプリと小イワオヌプリのコルを進み、高度を下げながら硫黄川へ向かう。向かうが、渡渉してはいけない。
渡渉手前のひらけたところから、右側に伸びるしっかりとした踏み跡を進むとイワオヌプリ硫黄鉱山の精錬所とかの遺構につながる。
昭和の初期に閉山したので、建物は残ってはいない。けれども、痕跡はしっかりと残っている。

ドンドン写真で振り返ってみる

撮影日は2024年8月25日 晴れ

そこらじゅうに転がっているレンガとアルトラのシューズ。
こんな感じ。
こんな感じ。昭和初期にはここの200人くらい生活していたようだ。
そして、もっともっと硫黄川下流方向に進む。こんな踏み跡を進む。
こんな感じ。
エゾシカの骨も転がっていた。
振り返ると石組みがあった。
苔の間は、実は水の流れ。硫黄の匂いがぷんぷんしている。川底の黄色は析出した硫黄だと思う。流れる水を舐めてみると、なまらスッパイ。
斜面の裾から、こんこんと湧き出す鉱水の流れ。
硫黄川上流方向を振り返る。
こんなものあった。溜まった水の中には、陶磁器のカケラが沈んでいた。

こんな感じで、昔の生活跡を感じながら進んでいく。

『気になる道』に突入。

遺構を進んでいくと、軽自動車一台が通れそうな幅の生活道路跡が現れる。
ここも写真で振り返ってみる。

イワオヌプリ硫黄鉱山遺構を過ぎた直後はこんな感じ。
木々を突っ切るとこんな感じ。軽自動車なら通れそうな道はばだね。
ピンクテープがあるところにはある。
横に伸びる枝を切った痕跡もある。どのくらい前に切ったんだろうか…
斜面が崩れて、足の置き場を考えながら進むところもある。
絶対滑落しないという強い気持ちが欲しい場面でもあった。
ピンクテープがあって、ここは結構な勾配があるけれども、頑張って直進するべき場面。
登れても、降りは避けたい斜面だ。
こんな感じなところも。
陽当たりが良いところは、木々の勢いが良くってこんな感じ。
いつの時代のものかわからないが、足元が濡れないような配慮も感じられる。ありがたい。
シダに覆われたところもある。
エゾシカの足跡を撮ったつもり。左下の2つある窪み。
熊の痕跡は見つけられなかった。
ササの藪漕ぎは何度も経験したことがあるが、こうゆう藪漕ぎは初めての経験。
足元はぬかるんでいることを想像する必要がある。
フキが茂っているところも、水分が多い土壌だと想像する必要がある。
やっぱりこんな感じ。
そして、こんな感じ。
やっぱりこんな感じ。
北海道のトレイルレースはドロドロ泥濘コースがままあるので、経験的に躊躇しないで勢いで通り抜けた方が足元のダメージは少ない(ハズ)。
そしてこんな感じ。
ピンクテープが現れる。迷うような道ではないけれど、あると安心感が得られる。
さらに現れる泥濘。
道が泥濘。
ただただ、泥濘。
もっともっと泥濘。
こんな感じ。
昔の生活道路を感じる。
こんな感じ。
国設ワイススキー場につながる林道が見えた。
林道から『気になる道』を振り返る。

写真を撮る余裕がなかったけれど、背丈を超える藪漕ぎがありました。
進行方向に自信がなくなるくらいの薮でしたが、周囲の地形と生活道路だったらコッチに向かうだろうと想像力を豊かにしなければならない場面もありました。

オススメしない理由のまとめ

何といってもこれだ。

生々しいのもアレなので、モノクロにしてみた。

足元がボロボロになってしまった。ドロドロのシューズは、洗うことができる。
ただ、スネは傷だらけになる。

アフター『気になる道』

この記事のタイトルに「ニセコアンヌプリLooop。」を含めてみた。
『気になる道』をコンプリートしてから、スタートした五色温泉インフォメーションセンターまでの帰路について紹介しておく。
道道58号を進むのが最も効率が良いと思う。ただ、自称トレイルランナーの記事なので、トレイルを進むLooopを紹介してこの記事を締めたいと思う。

こんなLooop。
Stravaアプリより。青の濃淡はペースを表現している。

雑多に解説すると、道道58号からの鏡沼入口からトレイルに入る。
鏡沼でおにぎり休憩した後、苔むしたニセコアンヌプリ登山道を登り山頂を目指す。
あまり使われない登山道なので、苔むしている。コケないように要注意だ。
山頂到着後は、五色温泉登に向かって駆け降りる。こっちの登山道はよく整備されているので、転石にさえ注意すれば文字通り駆け降りることができる。

それでは、写真で振り返ってみよう。

道道58号からの鏡沼入口。
一箇所、しっかり渡渉するポイントがある。
水没させなくても渡れるんだが、ドロドロシューズを洗いたい一心で流れに突っ込む。
水深はこんな感じ。
鏡沼に到着。浮島があるハズなんだけど、発見できず。
こうゆうのもある
ここは、ニセコアンヌプリアンヌプリ山頂。この日のアンヌプリは、ガスっている。
山頂だけガスっていた。
わかりにくいんだけど、昨シーズンまでは立ち上がっていた矢印が倒れていた。

といったニセコアンヌプリLooopでした。

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