ラジオドラマは、女児が勉強に集中し、学校に留まる意欲を高める

『PLOS Global Public Health』に掲載された新しい研究は、年齢差のある取り引き的性交を防止するための規範、搾取、虐待に関する学習イニシアティブ（Learning Initiative on Norms, Exploitation and Abuse: LINEA） のラジオドラマ介入によって、女児が勉強に集中し、学校に留まる意欲を高めることを明らかにしました。
また、ラジオドラマが、仕事に関する男女平等の意識への顕著な変化を促し、伝統的に男性が支配的であった職業に女性が就くことが支持されるようになりました。

Pichon, M., Buller, A. M., Gimunta, V., Rutenge, O., Thiaw, Y., Sono, R., & Howard-Merrill, L. (2024). Qualitative evaluation of an edutainment intervention to prevent age-disparate transactional sex in Tanzania: Changes in educational aspirations and gender equitable attitudes towards work. PLOS Global Public Health, 4(4), e0002527.

背景・目的

HIVと青年期の少女たち

サハラ以南のアフリカでは、主に年齢差のある取り引き的性交が原因で、青年期の女児のHIV感染率が高くなっています。

教育への意欲

LINEAのラジオドラマは、少女の教育意欲を高め、仕事に対する男女平等の意識を高めることで、このような関係を防ぐことを目的としています。

教育的娯楽の評価

この研究の目的は、LINEAのラジオドラマが年齢差のある取り引き的性交の間接的要因に与える影響を、女児の教育目標と仕事に関するジェンダー意識の変化に焦点を当てて評価することです。

長期的な変化

また、女児の性と生殖に関する健康と教育を支援する長期的な規範と行動の変化を促進する介入の可能性を理解することも目的にしています。

方法

介入の実施

タンザニア・シンヤンガ州の331世帯を対象に、12～16歳の少女の年齢差による取り引き的性交を防止するため、39エピソードからなるラジオドラマ「LINEA」をUSBメモリーで配布。

データ収集

ミッドライン時（2021年11月）とエンドライン時（2021年12月）に、少女、女性養育者、男性養育者を含む59人の参加者に対して縦断的な詳細インタビューを実施。

主題分析

帰納的アプローチと演繹的アプローチの混合により、ラジオドラマが教育意欲と仕事に対する男女平等な意識に与えた影響に焦点を当て、NVivo 12を用いてインタビュー記録を分析。

倫理的配慮

関係当局から倫理的承認を得ており、特にデリケートな話題や未成年者を扱う場合は、秘密保持とインフォームド・コンセントを確保するために厳格なプロトコルに従いました。

結果

教育意欲