行動経済学まんが ヘンテコノミクス
前回の「予想どおりに不合理」に続いて行動経済学の本を選択。
より明確なイメージで内容を深掘りしたい思っていたところで、マンガで説明しているこの書籍を見つけ手に取ってみた。23ものマンガでいろいろな経済学のテーマを取り上げていて、文章を読むことが苦手でも簡単に行動経済学の入門ができると思う。
人間とは、かくもヘンテコな生きものなり。
すべてのマンガの最後で「人間とは、かくもヘンテコな生きものなり。」という言葉でまとめられている。実際に「合理的」な選択ができない様子を描いているものが多く、共感するものも多い。
「確かにこう思うな」という点は「予想どおりに不合理」でも感じたが、行動経済学は人の選択の根幹にあるからこそ自分にも当てはまるのだろう。
かくして、自分の選択もヘンテコなものが多いんだろうなと。
本の構成
23のテーマがマンガとして、11のテーマが文章で紹介されている。中にはフレーミング効果、ハロー効果、同調行動、など有名なテーマもあるが、「これ知ってる!」と思うようなテーマもあり、言葉としては知らなかったものとの紐付けもできる。
マンガで扱っているテーマは以下の通り
この中でおもしろかったのが、
いたずらにお金を払うことでいたずらをなくしたアンダーマイニング効果
人に伝える情報で捉え方が変わるフレーミング効果
テキストから人が持っているイメージに囚われて誤った判断をしてしまう代表性ヒューリスティック
3つの選択肢で真ん中を選んでしまう極端回避性
表面的な特徴に引きずられて、全体を把握しないで評価をしてしまうハロー効果
確実に手に入るか、1/2で倍になるか、0になるかの選択を説明した損失回避の法則
嘘、偽りの情報が本当に感じてしまうプラセボ効果
だった。
読んで学んだこと
「予想どおりに不合理」でも扱っているテーマも多くより具体的に捉えることができたのではないか。
マンガになっていないテーマも興味深く、マンガ、文章ともに楽しめる。
ただ、内容としては「予想どおりに不合理」を読んだ後だったので、目新しいものは多くなく、イメージしやすいように復習としてこの書籍を読むといいだろう。
視覚からの理解はテキストを読むときよりも頭に残りやすい。読んだ本の内容をイラストとしてストックしておく方法も良いらしく、図として見ることが理解を深める近道になるのかもなと感じた。
書籍の紹介
行動経済学まんが ヘンテコノミクス
佐藤 雅彦, 菅 俊一, 高橋 秀明
http://amzn.asia/eKpJuwf
サポートいただけましたらお願いします!書籍の購入や有料サービスのリサーチに使わせていただきます!