謝罪に意味はない〜トラブルが起きた時の対処法について〜
外資で働いていた時にはあまり見ることがなかったのだが、会社を経営していて気になる人がいる。
怒られた時に、すぐ『すいません』という人や、慌てふためく人だ。
これは、日本人の特徴なのだろうか。
僕は、問題が起きた時、まず一旦考えるようにしている。
これは、本当にやばい事態なのか?
実は、ほとんどのトラブルは、丁寧に調べるとそんなにやばくないことが多い。
1.問題が起きた時は、事実をどれだけ細かく把握できるかが肝
その「やばい」というのは、
・感情的なものなのか?数字的なものなのか?
・社内で解決する話なのか?社外に影響する話なのか?
・クライアントにとって不利益があるものなのか?
・不利益がなくても、人としておかしいことなのか?
これらをまず考えてほしい。
例えば、社内の会計システム作りで、ミスが発生し、諸々の会計が遅れてしまう場合や、資料が遅れて顧客の担当者が怒っている場合。
これは、問題だし、改善をする必要はあるが、まだなんとかなる話。
しかし、社外の配送システム作りでミスが発生した場合。
これは、顧客の取引先に迷惑がかかる話なので、大問題である。
もし自分が経営者やマネージャだとしたら、これらを認識した上で、謝罪を求めるのでなく、
・誰が何を起こして、それのどこが問題なのか。
・改善点は見えているのか。
・改善点が見えているのであれば、いつやるのか。
・改善点が見えていないのであれば、いつまでに対処するのか。
メンバーに素早く、細かく、正確にヒアリングし、詰めていくことだ。
これにより、初めて本質的な改善点が見えてくる。
2.メンバーへのヒアリングのコツ
ちなみに、ヒアリングの時に気をつけるべきこともある。
それは、曖昧な言葉を排し、事実だけを突き詰めるということだ。
「結構やばくて」
「僕はこう思ってるんですけど」
「送ったはずなのですが」
「こんな気がしたのですが」
これらの言葉は、当然全てNG。
ひたすら事実を突き詰めろ。
これは、僕が商談の内容についてヒアリングする時と似ているのだが、僕は「いい感じだったので、いけると思います」という言葉が大嫌いだ。
「検討する」と言われたのか、「役員の反応はいいです」と言われたのか、「是非御社とご一緒したい」と言われたのか。
言葉を一言一句、正確に把握したいのだ。
もちろん、解釈も人それぞれ違うので、それを誰に言われたのかも超重要事項だ。
ここで、セールスフォースでめちゃくちゃ売れているマネージャーが言っていた言葉を引用しておこう。
「お前の『思った』は全く信用していない。」
さて、トラブルの話に戻すと、こうやって事実を突き詰めていったとき、先方が怒っていても、こちらが悪くないことが往々にしてある。
驚くべきことに、5割くらいはそういう着地になる。
こちらが悪くない時は、謝るのではなく、事実を丁寧に説明して、対処法を提示してあげることが重要だ。
もう一度言っておく。
重要なのは事実だけだ。
3.謝罪の掟
と、ここまで、現状も分からず謝罪することの意味のなさを説いてきたが、当然、完璧に当社が悪いパターンというものも存在する。
この場合は、謝罪あるのみだ。
1に謝罪、2に謝罪、3.4も謝罪で、5も謝罪。
誠心誠意謝ろう。
TSUIDEの謝罪の掟はこう。
<TSUIDEの謝罪 8つのルール>
・トラブル発覚当日のアポは全てキャンセルし、どこにでも謝罪に伺うこと。
・基本は絶対当日。先方の予定次第で、最悪翌日。
・謝罪時までに、メンバーに状況をヒアリングし、原因と対策を提示すること。
・絶対対面。
・服装は、濃紺スーツに白シャツ一択。ネクタイは暗め。
・手土産はとらやの羊羹一択。
・謝罪時は言い訳しない。逃げない。
・基本は代表が1人でいく。
(あのバカが本当にすいませんと言いづらいからだ。笑)
ここまでやれば、怒られはするものの、対応は完璧なので、それ以上詰められることはない。
当たり前といえば当たり前なのだが、ここから逃げる経営者は意外と多い。
ちなみに、高学歴経営者でうまくいっていない企業もこの典型だ。
トラブルは、仕事をしていれば必ず起きる。
どうか皆さんも間違った対応をせず、ピンチをチャンスに変えるくらいの気持ちで望んでほしい。
<仕事の依頼はこちら>
https://to.tsuide.jp/l/967003/2022-10-13/2rfm2
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