答えのない世界
こんにちは!コイケタクヤです!毎度ですが久しぶりの投稿です。
混沌としたコロナ情勢に翻弄され続けて早1年、いまだ出口が見えないまま2021年が始まりました。年明け早々に首都圏で始まった緊急事態宣言は九州・福岡に拡大し、宮崎や熊本でも独自の宣言が出されるなど緊迫した状況が続いています。
飲食店の苦境は当然ですが、スポーツイベント業界も厳しいです。ロードレースは軒並み中止が続き、比較的希望が見えたトレイルランもあおりを受けています。個人的にエントリーしていた1/17小岱山トレイル(熊本)は直前で中止が決定し、2/6高隈山ピークハントトレイル(鹿児島)も延期。いずれも苦渋の決断だったと思います。ちなみにイベントは中止にしても保証はありません。
そんな1月中旬。1月30日(土)に開催予定の第1回南阿蘇カルデラトレイル実行委員会も厳しい判断を迫られていました。
中止か、延期か、開催か。
大会の感染症対策方針には「緊急事態宣言下では開催しない」と定めてありましたが、熊本で発令されたのは法的根拠によらない独自の宣言、しかも「イベント自粛はもとめない」(県危機管理課)という当初の想定とは異なる内容でした。
中止か、延期か、開催か。それぞれの根拠が示され、シミュレーションを重ね、議論が行われました。
結局「苦境にある地域経済を助けてほしい」という南阿蘇村の切実な声と、「トレイルランの火を消すな」という参加者の方々からのエールを受け、当初日程での開催を決定しました。
ただ開催にあたり、大会内容を見直すことにしました。
既に一部のスタッフやサポーター(ボランティア)からも参加辞退の声が上がっており、当初予定していた30kmのコースで開催するには人員不足が明らかでした。もとより冬季の山なので、低体温証などの事故リスクは低くありません。安全管理体制を維持するため、コースの一部(冠ヶ岳)を短縮することになりました。路面も景色も気持ちのいいトレイル区間だけに、参加者の皆さんには申し訳ない気持ちです。
次に参加エリアを限定するかどうか、という課題がありました。緊急事態宣言が出ている福岡は除外するか?なら独自宣言の宮崎はどうなる?いっそ熊本県民に限定するか?と喧々諤々の議論がありました。ただ基準となるべき宣言にしても「10万人以下の要請者数」にしても日々状況が変わるため、エリア指定はフェアではないという結論になりました。結局、エリアに関わらず参加できなくなった方の自主的な辞退を受け付けるという方法をとることになりました。
答えのない世界
今回の判断が正解なのかどうか、正直よくわかりません。
大会を中止して感染拡大防止を最優先すべきという意見は当然あると思います。判断を参加者に委ねてしまうことへの批判もあるでしょう。正しい答えはない、というかどの意見も正しいとしか言いようがありません。僕たちにできるのは、立場が異なる方々の意見を甘んじて受け入れながら、自分たちにできることをすることだけです。
予定より遅れましたが、先日ゼッケンの事前郵送作業が完了しました。ゼッケンと一緒に、大会にかける私たちと地域の思いも届くといいな。