子供の知的好奇心を刺激するたった一つのこととは?
「お父さん、宇宙ってどれだけ広いの?終わりはあるの?」
先日、野球の練習に行く途中の車中で息子から急に尋ねられたことです。
これは非常に難しい質問です。
最近理科で太陽の事を習ったみたいで、星の事とか宇宙のことに少し興味がでてきたようです。
「宇宙ってものすごい広いし、宇宙の端まで人は行ったことがないし、見ることも出来ないので、まだ良くわからないんだよ。 月には行ったことがあるんだよ。」
僕が答えたのは、このような当たり障りのないことでした。
*本当にアポロ11号が月に行ったのかについてはまた別の話
「本当に?人は月に行ったんだ!じゃあ、火星とかは?」
そんな風に話が盛り上がっていきます。
僕:「火星は無人の探査機は行ったことがあるけど、人はまだ行けていないよ。太陽系内には探査機を飛ばして観測しているけど、それ以上のところはものすごく遠いので、まだ良くわかっていないみたい。今、色んな人がロケットや宇宙船を研究して作っているから、近く火星に行けるかもしれないね。そして宇宙旅行が当たり前になる時代もそう遠くない未来にくるかもね。」
息子:「宇宙に行ったら、地球に戻ってこれるの? 飛ぶ時にエンジンとか切り離すから、どうするんだろう。戻ってこれないんじゃないの?」
色々と息子の視点が見えてとても興味深いです。
こういうトピックは話題がつきません。
その後も宇宙についてしばらく話をした後、じゃあ、ちょっと驚かせてみようと思って、多分学校では習っていないだろう、太陽の公転に関する驚きの映像があるので、息子に見せることにしました。
僕もこれを見た時は、かなり衝撃的でした。
https://www.youtube.com/watch?v=0jHsq36_NTU&t=46s
*その動画のリンク貼っておきます。
太陽系は太陽を中心として太陽の周りを公転していると学び、こんな姿を想像します。(そう習うと、なんか太陽は止まっているイメージを持ってしまいます。)
しかしながら本当は太陽自体がものすごいスピードで何かの中心(天の川銀河の周り)を回っていて、その公転速度は時速828,000kmと言われています。
その猛スピードで疾走する太陽の周りをらせん状(スパイラル)に回りながら、必死で食らいついていくように、地球や火星などの惑星が追随しているのが、本当の姿と言うことらしいのです。
地球の自転、公転もかなりのスピードなのですが、それを更に太陽の公転に必死で喰らい付いていっているという、
これって、遊園地の絶叫マシンどころの話ではないですよね。
息子も当然驚いていて、
「本当、そんな風には全く感じないね。じゃあ、他の星(夜空に輝く恒星の意味)もこんな風に宇宙をすごいスピードで飛んでいるということ?ぶつかったら大変だね!」
「それだけ宇宙ってものすごく広いっていうことだよね。海の魚もぶつからないように泳いでいるし。(例えが適切だったかどうかは微妙ですが。)」
「でもスペースシャトルが宇宙に出て、そんなスピードで地球も動いていたら、迷子になってしまわない?どうなってるんだろう?」
考え始めると疑問だらけになっていきますね。
話がどんどん深くなっていきます。
重力とか、引力とか、相対速度とか、話も複雑になっていくし、僕自身の知識も乏しく、そこまで噛み砕いて説明することも出来ず、ちょうど練習場に到着したので、その話は一旦終わりとなりました。
ふとした子供の質問から話を膨らませていくことは、親子コミュニケーションの基本だと思いますが、あまりにもスケールが大きくなり、専門的になっていくと、そこを分かりやすく説明するという課題が立ちはだかっていきます。
そこをなんとかしようとして親が学び、伝えることで、親子の対話を産み、関係性を強化し、さらに子供の興味関心を深めるという結果に繋がります。
ポイントは、
「どんなことであったとしても、親が子供の興味関心に対して、興味を持って知ろうとすること」
たとえそれが親が全く興味のないアニメやゲームのことであったりしてもです。
子供の興味関心を知り、それについて否定も肯定もなく、ただただ関心を寄せていく、必要に応じて親も学ぶ。
そして、子供がさらに没頭するようになるのならば、その分野のことを学ぶ為の道を全力でサポートしていく、それが親の役目なんだろうなと改めて感じました。
何にせよ、いわゆる学校教育で習っている事以外の驚くべき事実みたいなもの、こういうことは子供にはきっかけがあれば積極的に伝えていきたいと思います。
(歴史科学関係ではそういうお話が多いです。)
息子からの唐突な質問や、逆に彼が今学んでいること、日々の関心事について色々と聞いていきながら、知的好奇心を刺激し、拡大するためのきっかけを見つけていきたいと思います。