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高金利通貨レポート①トルコリラ「三重苦」

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【一.リスク回避】
中国不動産大手恒大集団(エバーグランデ)の債務不履行(デフォルト)に対する不安から週明け20日の香港株が大幅安となっており、リスク回避の動きがリラを押し下げている。エバーグランデは、当局の規制強化などで業績が悪化しており、深刻な資金難に陥っている。報道によれば、まずは23日に8350万ドルの社債利払いが期日を迎える模様だ。仮に同社が破綻する事になれば中国の不動産バブル崩壊のきっかけになるかもしれないとの不安がくすぶっている。

中国不動産大手が経営危機 巨額債務の返済滞る
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091601023&g=int


【二.トルコ中銀の利下げ観測】
23日に予定されているトルコ中銀金融政策決定会合で利下げもしくは利下げの示唆が行われるとの観測もリラの重しとなっている。カブジュオール・トルコ中銀総裁は今月8日、金融政策を運営する上で総合インフレ率よりもコアインフレ率を重視する考えを示した。市場はこれを、中銀がインフレ抑制姿勢を弱めたと受け止め、エルドアン大統領が要望する利下げに踏み切るための地ならしとの観測に繋がった。

FX「リラ急落の理由は?」トルコリラの焦点
https://www.gaitame.com/media/entry/2021/09/09/143442


【三.FOMCのテーパリング警戒】
米連邦公開市場委員会(FOMC)が22日にもテーパリング(量的緩和の段階的な縮小)の開始を宣言するとの観測もドル高を通じてリラ安圧力になっている。17日のNY市場では、こうした見方から米長期金利が上昇した一方で米国株が下落。ドルはほぼ全面高となった。


17日のドル円相場ときょうのひとこと(9/20 月)
https://note.com/t_kanda0305/n/n4985e63bbbb0


22日のFOMC、23日のエバーグランデの社債利払い期日およびトルコ中銀金融政策決定会合と続く今週はリラ相場にとって「要注意」の1週間となりそうだ。