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チェルシーファンから見たリヴァプール戦

7月23日4時15分、すでにリーグ優勝を決めているリヴァプールとの試合がキックオフ。試合前にマンチェスターUがウェストハムと引き分けたため、勝てば来季のCL出場が決定する重要な試合であった。だがランパード、そしてチェルシー選手たちにはそれ以上に大きな意味を持つ試合だった。

自分たちの実力、そして来シーズンでのタイトル挑戦
現在ヨーロッパの最強チームはどこかと聞かれたら、間違えなくリヴァプールの名前が挙がるだろう。今シーズンCLでは惜しくもアトレティコ・マドリードに負けてしまったが、プレミアリーグ では圧巻の優勝。2位マンチェスターCとは37節終了時点で18の勝ち点差がついている。
一方、チェルシーは今シーズンからランパードが監督として就任。夏の移籍補強禁止処分もあり、若手主体となった今シーズンは不安定ながらもCL圏内に入ろうとしている。監督、そして多くの選手がプレミア1年目ながらもシーズンを通して成長してきた。
リヴァプールとの差はどのくらいなのかを計る試合でもあり、来シーズンチェルシーがタイトル争いに加われるかを自分たちで証明する試合でもあったと思う。

現れたチームとしての成熟度
立ち上がりから王者相手に積極的な姿勢を見せたチェルシー。前のマンチェスターUの試合同様3バックを採用し、相手のDF陣にプレスをかけにいく。しかし徐々にリヴァプールがボールを支配するように。15分を過ぎたあたりからチェルシーは自陣で守る展開が増えてきた。リヴァプールは前のサラー・マネ・フィルミーノを中心にチャンスを作り出すが、チェルシーDF陣もシュートまでは打たせなかった。
しかし23分にリヴァプールが均衡を破る。ウィリアンのボールロストから一瞬の隙をついたナビ・ケイタが右足を振り抜き先制。
その後マネのドリブルを許し、そのファールから得たFKをアレクサンダー・アーノルドが決める。ハイライトではアリソンの視点から見た得点の様子が写し出されているが、弧を描いたシュートは敵ながらあまりにも美しいものだった。さらに5分後にはワイナルドゥムがCKのこぼれ球を押し込みダメ押しの3点目を決めた。
終了間際にジルーがアリソンのスーパーセーブを押し込み前半を終える。3失点は試合の内容的に少し厳しいものではあったが、攻撃のクオリティ、守備の安定感など随所で差を感じさせられる内容だった。

王者相手に善戦も・・・
後半立ち上がりアレクサンダー・アーノルドからのクロスにフィルミーノが合わせ4点目。
直後ランパードは前線の3人を一気に交代。アブラハム、プリシッチ、ハドソン・オドイがピッチに立つが、この交代が功を奏す。
61分に左サイドでボールを受けたプリシッチが圧巻の4人抜き。中でパスを受けたアブラハムが今シーズンの15ゴール目を決める。さらに73分にはこぼれ球を拾ったハドソン・オドイがプリシッチにクロス。これをうまくコントロールしゴール右上に冷静に決め、1点差とした。
しかし反撃はここで終了。84分、FKのクリアボールを拾ったリヴァプールがカウンター。左サイドバックのロバートソンが一気にスピードアップし、ジョルジーニョを振り切る。最後はロバートソンからのクロスをオックスレート・チェンバレンが決め、試合を決定づけた。

来シーズンへの期待
終わってみれば5失点のチェルシー。いくら攻撃的なチームでも5失点してしまったら勝つのは難しいだろう。それでも世界最高のGKとDFを擁するリヴァプールから3得点を奪った。今シーズンリーグ戦1試合平均で0.9失点の王者への今日の戦いぶりは、来シーズンへの期待を膨らませるには十分な内容であったと思う。
また、選手一人一人を見ても成長を感じさせられた。ズマは安定感があり、前線にロングパスを供給するなど攻撃面においても貢献していた。右ウィングバックのリース・ジェームズは若手らしい積極的なプレーを披露。試合の流れを変えたアブラハム、ハドソン・オドイ、プリシッチも途中交代としての役割を十分すぎるほど果たした。

ケパについて
そして最近話題となっているケパについて。今シーズンはリーグ最下位のセーブ率55%で、新しいキーパーが必要なのではという意見が多い。
チェルシーというビッグクラブのキーパーであるから、求められる期待は大きい。特に近年はチェフ、そしてクルトワという世界最高峰のGKがいたから尚更だろう。確かに「止めてくれたら」と思うシーンは何度もあったが、それでも彼の足元の技術はチェルシーのビルドアップに大きく貢献している。34節のクリスタルパレス戦では、終了間際のビッグセーブでチームに勝ち点3をもたらしている。
アザールでさえ、低調なシーズンがあった。来シーズンのパフォーマンスに期待したいというのが私の考えだ。

次節はCL出場権をかけた試合に
今節マンチェスターUが引き分けたため、チェルシーは順位を一つ落とし4位に。それでも次の最終節ではマンチェスターUとレスターの直接対決があるため、チェルシーは引き分け以上でCL圏内の4位以内が確定する。
相手は現在6位のウルブズ。EL出場権をかけて相手にとっても負けられない試合だ。ホームでしっかりと勝ちきり、最終節で有終の美を飾ってほしい。

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